児童・生徒を行事等で大阪・関西万博)に連れていかないことを市長教育長に申し入れ

2024(R6)年6月20日

川西市長   越田 謙治郎 様
川西市教育長   石田 剛 様

日本共産党議員団
黒田 美智
北野 紀子
吉岡 健次

児童・生徒を遠足や行事等で日本国際博覧会(大阪・関西万博)に連れていかないこと

 兵庫県齋藤元彦知事は、4月11日、「今ここでしか体感できない特別な学びの場となる『大阪・関西万博』に子どもたちを招待する兵庫県の取組に賛同する企業と連携し、万博子ども招待プロジェクトを実施します。兵庫県の取組に賛同する、川崎重工業株式会社、株式会社神戸製鋼所、シスメックス株式会社と、『公民連携による万博子ども招待プロジェクト』についての共同記者会見を開催しました。

 兵庫県のこども達56万人を招待するということで、6月から県内小中学校・高校向けの説明会の開催・意向調査、10月から予約受付開始、2025年4月から学校行事として万博会場へ訪問できるようチケット配布をするという内容・スケジュールです。

 しかし、万博会場である夢洲は、現役の廃棄物最終処分場であり、埋め立てたものの分解によって可燃性のメタンガスが発生し続けており、その量は2021年から増加を続け、2023年には毎日約2tになっています。当初から危惧されていた通り、3月28日にイベント広場区域で工事・溶接作業中の火花による引火・爆発事故(約100m2)が起きています。事故が起こった1区開発地域は、管理型最終処分場のため起こるべくして起きた事故といえます。この場所は、有毒な焼却灰や飛灰など860t、下水汚泥などが96万t埋まっているため、メタンガスが放出され続けているのです。

 また、バス待機場所・駐車場になる地下には、「中程度のPCBが含有されている土(3m2の袋詰め1万袋)」を50cmの表土で覆う計画とされています。こどもたちは、ここを通ってイベント会場に行くことになります(屋根なし)。
 1月9日、国立感染症研究所、実地疫学研究センター、感染症危機管理研究センター、感染症疫学センターなど4つの機関が、「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に向けての感染症リスク評価」を発表しました。4月~10月の開催時期が最も暑い時期であることでの警鐘(食中毒、人工森での蚊・ダニ・トコジラミなどの感染媒体での感染など)を鳴らしています。
 駐車場からゲートまで片道30分(徒歩)、屋根があるのは大屋根リングの下のみ、団体休憩所は2000人分のみ(こども参加のピーク時・想定人数は14000人)、熱中症対策や行き帰りの混雑、自然災害時の避難ルート(橋とトンネルの2本)、どれをとってみても、こども達の安全・安心を守れるとは思えません。

 県の支援はチケットだけなので、電車やバスで行くとしたら大きな費用負担となります。そもそもバスの予約が取れるのかという交通手段を確保する問題や万博見学のすべてが原則予約なので、日時やパビリオンも選べず開幕前の下見もできません。以上、様々に危惧される内容が散見される場所に、川西市として、こども達を遠足や行事等で連れて行かないよう強く申し入れます。