「65歳以上を対象に肺炎球菌ワクチンの公費助成を求める請願書」についての賛成討論

「65歳以上を対象に肺炎球菌ワクチンの公費助成を求める請願書」についての賛成討論

2011年12月22日 黒田みち議員

 請願第14号「65歳以上を対象に肺炎球菌ワクチンの公費助成を求める請願書」に対して、日本共産党議員団を代表して賛成討論を行います。

 肺炎で亡くなられる方が年間約11万人、その95%が65歳以上の高齢者であるという実態、我が国の死亡原因の第4位となっています。近年再び増加しており、脳血管疾患を抜いて第3位以内になる日も近いと考えられています。
肺炎球菌は、人の皮膚や口の中にいる常在菌で、こどもや高齢者、体力の弱った方の喉や気道の粘膜に付着して感染症を起こします。上気道などから血液に入り、運ばれた部位で重篤な病気を起こします。
 WHOは、平成19年に感染リスクがとても高い「肺炎球菌ワクチン」を、予防医学という観点からも定期接種を優先的に導入するよう勧告をおこないました。
 その後、小児・高齢者共にワクチン接種への助成をする自治体が増え続け、兵庫県と川西市では、乳幼児の接種が始まっているところです。
 今年5月1日現在、全国44都道府県439自治体で、自治体によって、年齢も対象者も補助額もバラバラですが、「高齢者の肺炎球菌ワクチン23価ワクチン」への何らかの助成制度がはじまっています。小児用ワクチン(七価ワクチン)は、接種後に、死亡する事例が起こり、今年3月4日以降接種を見合わせた時期がありましたが、厚生労働省が、死亡との因果関係は認められないとして、4月から、接種再開となっています。
 肺炎球菌ワクチン接種による副反応は、インフルエンザと同様に安全性が高く、重篤な副反応は極めてまれだといわれています。ワクチン接種をすることで、肺炎球菌が引き起こす呼吸器感染症の他、副鼻腔炎、中耳炎、髄膜炎などの予防効果もあるといわれています。
 肺炎球菌ワクチン接種は、高齢者の口腔衛生への意識付けや介護予防と共に、今、注目されているところです。
 高齢者の安心・安全につながり、医療・介護費抑制の観点からも国に対して肺炎球菌ワクチン接種への助成を実施するよう意見書をあげていただきますように、また、国が助成をするまで、川西市でも何らかの形で助成をはじめるように、本請願を採択していただき、高齢者の健康増進と健康啓発につながっていきますようお願いを申しあげまして賛成討論とします。

(2011年12月議会 請願についての態度)