たんぽぽだより 149号

国の「子育て、福祉切り捨て政策」から市民を守る市政に

2015年2・3月 日本共産党川西市議会議員 黒田みち

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(1面)

国の「子育て、福祉切り捨て政策」から市民を守る市政に
「川西市子ども・子育て計画(案)」対案・市民と共同!!

 2月20日から3月市議会定例会が始まります。今議会では、幼稚園、保育所の大幅な廃止を含む「子ども・子育て計画」や、安倍自公政権の「税と社会保障の一体改革」に伴う年金引下げや国民健康保険・介護保険などの保険税(料)の値上げ、医療・介護の制度改悪など、市民生活を直撃する予算や案件などが審議されます。

 大塩市長は新年度予算編成方針で、国の社会保障切り捨て政策から市民を守るのではなく、「国の掲げる地方創生の理念に先んじて」実行する立場を表明。私たち日本共産党は対決、対案、市民との共同の立場で奮闘します。

7割相当を廃口・無謀

 この間お伝えしているように、「子ども・子育て計画(案)」は、国の基本方針に基づき川西市が市立の幼稚園と保育所17施設のうち13ヶ所を廃園、6か所に統合するもの。廃園の対象は定員1350人分、現在の定員の68.5%にあたる大幅なもので、乱暴すぎます。

 突然の計画に保護者はびっくり。保護者説明会などで廃園時期が示されましたが、統廃合後の新設認定こども園5園の年齢別定員などは未定のまま。

 保護者の質問への対応も不十分で、市民の意見を聞く「パブリックコメント」は締め切られました。

「認定こども園」前に消防署建設!!

 先行きの見えない不安な保護者の声をあちらこちらで聴くまっ只中の2月9日、川西市は、中央、北、小戸の3つの保育所と北幼稚園の計4園を2020(H32)年3月に廃止、分庁舎(清掃車両基地)跡地に新設の大規模「認定こども園」(300人?)に統合する計画ですが、なんとその向かい側に「南消防署」建設計画を発表しました。

 新設予定の園は「0歳児から5歳児の保育・教育」施設。その目の前を緊急車両がサイレンを鳴らし出入りする消防署建設など考えられません。

 また、2月10日には保護者の願いである「産休明け(生後57日目~)保育実施」計画が、廃園予定の中央、北、小戸保育所で提案されました。新年度産休明け・0歳児保育を受けるこどもは修了前に認定こども園に移動することになります。

途中解約は契約違反

 2017(H29)3月に廃園の緑保、2018(H30)年3月に廃園の加茂保のこども達は市との間で「修了するまで当該保育所で保育を受ける権利」を有する契
約を結んでおり計画がこのまま強行されると途中で契約が打切られることになり大問題です。

ころころ変わる計画の背景

 市は「旧松山浄水場跡地」22億円の借金返済を先延ばしする策として、昨年12月19日、同地に「清掃車両基地など分庁舎業務を移転」、分庁舎跡地に、中央保育所など4園を統廃合、認定こども園を建設する計画を急遽議会に説明しました。

 ところが2月9日には「清掃車両基地」は旧北部処理センター跡地に移転(コスト3億円)、「浄水場跡地」には「消防本部」だけを建設(コスト4億7千万円)、「南消防署」は分庁舎跡地・認定こども園向かいに新設するという突然の計画変更です。

 消防本部は現川西警察の向かい側に南消防署と合築予定で土地も確保しています。

むだな出費はやめよ!

 財政が厳しいといいながら、耐震補強の必要のない分庁舎や保育所、幼稚園を壊す、245名も保育所待機児童がいるのに「廃園」を強行する、資材・工事費高騰のこの時期に「防音設備」付き認定こども園建設、3億1千万円も余分に支出してまで消防署を分ける計画など急ぐ必要も理屈も全くありません。

 旧北部処理センターの廃炉処理・安全対策は必要ですが、清掃車両基地(35台のパッカー車・ダンプ、103名の職員)を歩道もない市道傍に、寒冷地対策費用など課題山積の場所に移転する必要もありません。

 ころころ計画を変更し、より多くの借金、維持管理費用を増やす必要はありません。「緑保育所」など必要な耐震補強工事は急いで行い、保護者や市民の声や願いが届く「安全・安心の子育て施策」「まちづくり施策」こそ行うべきです。

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