2016年10月臨時議会:黒田みち 国保決算会計 認定しない討論

認定第8号
平成27年度 川西市国民健康保険事業特別会計決算認定について

認定しない立場で討論

日本共産党議員団 黒田みち

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 平成27年度は、賦課限度額の引き上げに伴う法定軽減対象者の拡大があったものの、保険税・一人当たり賦課額は3170円、率にして3.19%の増額改定をおこなった年度であり、その影響額は9月末時点1億2200万円の負担増となりました。

 また、70歳から74歳の医療費2割負担になった方は、2636人、1億1011万8422円、負担が増えるなど市民生活を脅かすものになっており、認めることはできません。

 国民健康保険制度は、国の負担割合・世帯構成など構造的な問題を抱えたままのため、払いたくても払えない、払ってしまうと生活が成り立たないといったような高い保険税になっています。

 市独自で2億4823万6136円の法定外繰り入れを、多人数の子育て世帯への減免を375世帯・影響額579万679円などの対応を行い、担当窓口で丁寧な対応をしている中でも、6月時点、6か月の短期被保険者証が1580世帯、資格証明書が55世帯にのぼっています。

 市民の命やくらしを支え・守り切る社会保障制度としての「国民皆保険制度」が成り立つためには、国の負担金を抜本的に引き上げさせること、様々な市独自の福祉医療に対する国からのペナルティ(川西市1億2759万3011円)を止めさせることが絶対に必要です。

 このことなくしての「国民健康保険制度・都道府県広域化」は、更なる市民の保険税負担を増やすことになり、市の独自性・柔軟性がなくなること・市の財政圧迫につながります。

 担当窓口の丁寧な相談業務だけでなく、日曜相談やコンビニ支払いなど市民の納税環境を整えることで保険税収納率の向上、人間ドッグ費用への助成拡大、個人情報の取り扱いを案じていた「データヘルス計画」の実施はトラブルもなく一定の成果につながっていることなど、市民の実態に応じた丁寧な取り組みには、今後も期待するものです。

 市として、国民健康保険事業としての責務を果たすために国に対してしっかりと意見を述べ、市民の負担を増やさせないこと。「社会福祉の増進」を目的とする市政運営を十分行うために、法定外繰り入れなどを十分行うことを強く求めて討論とします。