北野のり子だより No.33

(仮称)「川西市立総合医療センター」構想(案)に怒り!!
中央部に病院集中?! 北部に病院必要。残すべき!!

2017年6月
日本共産党川西市議会議員 北野のり子

北野のり子だよりNo.33 2017年6月号はこちら(PDFファイル)

【1面】

5月1日議員協議会

(仮称)「川西市立総合医療センター」構想(案)に怒り!!
中央部に病院集中?! 北部に病院必要。残すべき!!

突然の指定管理者導入 公設民営化へ

 5月1日の議員協議会で(仮称)「川西市立総合医療センター」構想(案)について説明、質疑が行われました。

 議会や職員に正式に報告される前に既に新聞等で報じられ、明らかになった今回の構想(案)に怒り心頭です。

 市が示した構想(案)によると、キセラ川西内医療ゾーン(火打1)にキセラ川西センター(26診療科、8専門センター・400床)、山下駅前の民間所有地に24時間の北部急病センター(内科・整形外科・小児科・床0)を開設するというものです。

 運営については、指定管理者制度を導入。今年10月に指定管理者の募集開始、来年1月に決定し、平成31年度から市立川西病院で開始。平成33年度から20年間、新設する総合医療センターの指定管理を行うと説明。

医療法人・協和会に売却 29年度予算に計上

 平成27年10月にキセラ川西医療ゾーンは、協和会に約17億円で売却、29年度中にお金が入ると予算にも計上していました。なぜ?こうした案が出できたのか理解できません。

 市は、昨年12月に協和会より「市内に二カ所の急性期病院の建設はありえない。市が公立病院を建設するなら辞退する」と申し出がり、今年1月より、協和会と意見交換し議論を進めてきた。3月27日~29日、市長と集中的に協議を行い、4月中旬に決定をしたと述べました。

北部地域で公立病院として存続をの声、反映されず

 市立川西病院事業新経営改革プラン(案)に既に186人、362件のパブコメが寄せられ、中でも病院の立地は、北部に希望が92件、経営形態の見直しついても公立病院としての役割が47件、猪名川町、能勢町、豊能町との協力26件。「北部地域で公立病院として残して欲しい」が、最も多いみなさんの意見ですがパブコメに応える内容になっていません。

 副市長は、協議会の席で、「現段階では、構想(案)通り進めて行く。否定的な意見は受け入れにくい」と発言。北部地域から2次救急がなくなることをどう考えているのでしょうか。

指定管理者制度で自治体病院が守れますか??

 指定管理者を公募するといいますが、もう決まっているのでは…? 病院の場合、幅広い候補者が存在しません。市内でも150床以上の法人は、3法人のみ。22年間と長期に亘る指定期間、病院事業の安定性、自治体病院に求められる医療機能を公的に確保できるのか疑問です。指定管理者制度は、どうしても経営状況が優先され、一定の収益が確保できなければ指定管理料の値上げや最悪の場合、途中で撤退されないよう市が財政負担する可能性も。実際に指定期間の途中で「経営的に赤字が解消されない」、「医師確保ができない」ことを理由に指定管理を返上する事例が報告されています。

 指定管理者導入が、地域医療の公的責任を果たせず運営が不安定、医療スタッフも集まらない。直営よりも経費がかさむことになり、自治体財政を圧迫するリスクが常にあることもしっかり考えるべきです。

指定管理者制度にすれば自治体職員でなくなる

 指定管理者制度移行後は、医療法人の就業規則になるため、そこで働く職員の処遇は自治体職員でなくなります。希望すれば優先的に採用すると言いますが、280人の職員全員が一旦退職(分限免職)することになります。将来にも影響がある問題なのに職員への説明は後回しです。

事業総額176億円、100%地方債 機械で議論無しで進める

 総額176億円は、全て地方債。議会で議論なく突き進むやり方は、議会軽視、市民無視と言わざるを得ません。

176億円 新病院整備財源

地方債100%
○地方交付税(国)→40%
○市       →10%
○指定管理者   →50%
病院運営費用

収益→医業収益・指定管理料 医業外収益
費用→医業費用・指定管理者負担金(30年間分割償還)
   医業外費用

 構想(案)により、阪神北圏域(市内病院)の病床数が減ることになり、北部地域だけでなく川西全体にも大きな影響が生じることになります。市民の声をしっかり聞き再考すべきです。

【2面】

視察報告 デンマーク・風のがっこう研修ツァー 報告その1

 4月17日から25日、「デンマーク・風のがっこう研修ツアー」に参加しました。

 世界で最も幸せの国と呼ばれるデンマークは、九州と山口県と合わせた面積に兵庫県と同じぐらいの人口規模の小さな国。

 到着した日は、雪もチラつきまるで真冬のようでした。

 18日、コペンハーゲンの目抜き通り、ストロイエの起点に建つコペンハーゲンの市庁舎市や国会議事堂へ。また、プレイパーク(125箇所ある)にも行きました。タイミングよく先生に連れられ子どもたちがやってきました(先生7人・子ども28人)。デンマークでは、子どもの能力を育てるために10歳まではしっかり遊ばせることを徹底しています。怪我をしたって子どもの責任です。日本との違いを感じさせられました。(つづく)

健康づくりの拠点・地域包括ケアシステム

 厚生常任委員会視察で岐阜市長良川防災・健康ステーションを視察しました。

 ここのステーションは、健康づくりに関する様々なサービスを提供することで、健康に関心のない市民の健康意識の向上、健康増進を図ること、健康づくりを継続できるよう支援することが目的としています。ガラス越しに長良川を見ながらトレーニングができ、1日平均110人(7割が女性)が来館。60代以上が7割を占めています。

 視察2日目、武蔵野市へ。

 「地域包括ケアシステム推進への取り組みについて」説明していただきました。

 武蔵野市は高齢者福祉に大変力を入れています。

 その一つがテンミリオンハウス。介護予防・健康づくり体操、空き家や市有施設を活用し、NPOや住民団体が市から補助を受け、手芸、書道、体操、喫茶、世代間交流、緊急ショートステイ、イベント実施… 。現在市内8カ所(市3・民5)で行われています。

 また、平成11年度からスタートしたレモテンミリオンハウス。介護予防・健康づくり体操、空き家や市有施設を活用し、NPOや住民団体が市から補助を受け、手芸、書道、体操、喫茶、世代間交流、緊急ショートステイ、イベント実施…。現在市内8カ所(市3・民5)で行われています。

 また、平成11年度からスタートしたレモンキャップは、外出が困難な方のための移送サービス。こちらも商店主を中心とした地域の有償ボランティアが運転手を務め、共助による支え合いのサービスを提供しています。現在、移動車が9台あり、市が購入。予約がとれないこと、タクシー業界から目の敵にされていると等、課題もあるとのことです。

 また、平成7年より全国初のコミュニティバス「ムーバス」開始。バス停の間隔を200mに設定し、高齢者でもバス停まで休まず歩けるよう配慮されています。現在、7路線9ルート、乗車運賃は100円で赤字路線には運行補助金を出しているそうです。

市民要望あれこれ

「溝に柵を設置して欲しい」と要望があり、実現しました。(鼓が滝)
どんなことでもお気軽に、ご連絡ください。

憲法が輝く兵庫県政をつくる川西・猪名川の会

 4月28日、川西・猪名川の会は、川西能勢口駅前アステ通路で、憲法県政の会代表幹事の津川ともひささんを迎え、宣伝を行いました。

 23人が参加し、シンボルカラーのオレンジ色のノボリやタペストリーを掲げ、「生活をささえる・平和にこだわる・原発ゼロをめざす兵庫県に」と訴えました。通りすがりの人から「応援しています。井戸県政の悪政をもっと発信して」という要望の声、若者と対話がはずむ等、津川さんへの期待が高まっています。

6月議会日程

○6月 5日 開会

○ 12日~14日 一般質問

※一般質問は、9:30スタート

○ 15日 総務生活常任委員会  終了後「川西都市開発(株)の経営について」

○ 16日 厚生常任委員会  終了後「平成28年度川西市国民健康保険事業特別会計の収支及び医療給付費の状況について」

○ 19日 建設文教公企常任委員会  終了後「花屋敷団地建替事業に係る事業手法について」

○ 22日「キセラ川西整備事業の進捗状況について」

○ 28日 最終本会議