市民説明会で要望、疑問次々
川西病院なんとしても残して!
2018年10月
日本共産党川西市会議員 黒田みち
➜ 黒田みちのたんぽぽだより(No.192)はこちら(PDF)
【1・4面】
市民説明会で要望、疑問次々
川西病院なんとしても残して!
「事業費100億円増おかしい」
17200人分超「白紙撤回」求める署名
「総合医療センター基本構想(案)」の住民説明会が9月に5か所で開催。住民から要望や質問が多く出され、発言できない人が大勢いましたが、市は2時間きっかり、「時間です。部屋を出なければ・・」とそそくさと退室しました。市民と向き合わない誠意のない市の態度。情けないですね。「市民の役に立つ所」を取り戻しましょう。
市「時間が来たので」
会場は、北陵・東谷公民館、牧の台・陽明小学校とみつなかホール。市長挨拶と市の説明(約45分)の後、一斉に手があがりました。
病院なくなれば困る
「母が心筋梗塞で川西病院へ救急搬送。初期治療をしてもらって助かった」
川西病院がなくなれば救える命も救えません。「北部住民の命・健康を軽視する理不尽な計画に怒っている」「病院利用の人達の話しを聴くべき」切実な声が多数出されました。
企業なら処分もの
事業費にも怒りの声。当初元利合計227億円が355.5億円(56%増)に。「100億もの増額は処分もの」「意図的に、はじめ少なくしてだまし、指定管理者が決まってから大幅増」「信用できない」「まだまだ上がる」。疑問と不信・・・。
キセラ偏重、北部無視
「キセラ川西センター」だけだと109.5億円増の265.9億円(70%増)。逆に北部診療所は11.5億円減の8.1億円。キセラにはどんどんつぎ込む構図・・・
なぜ、全室個室
400床の内、一般病棟377床は全て個室(3割は1日4000円の有料ベッド)。「個室化で建設費が10億円増、市税の使い方としてどうか」「個室化は看護士の負担が増える。患者にとって相室の方が良い場合もある。全て個室にする必要はない」などの疑問・意見が続出・・・。
駐車場20~30台
狭い敷地に無理やり400床の建物を建てるため、駐車場スペースが取れない。1日当たり入院患者約370人、同外来患者約900人に対応できるのか。「考えられない」「他の施設との共用というが、車イスで共用駐車場を探し、遠くから病院玄関まで行くのは大変」
高度医療は願いか?
キセラ本院の高度医療や個室化は、協和会の意向が色濃く反映された政策。歓迎の声もある一方、市税を投入し、市民に広く利用されるべき市民病院としてふさわしいのか、広く市民的な検討が必要です。
協和会の土地が?
「建設場所に協和会の土地が入っているって知っていましたか」との発言に「えぇ~!」とどよめきの声があちらこちらで。市は黙っていましたが今回、敷地不足で「借りることになった」と回答しました。
結論ありきがおかしい
「結論ありきの進め方がおかしい」「財政が厳しいと言う市が事業費100億円の増額、100%借金で突き進んでいいのか」「市の誠意が感じられない、市民の意見を聴いていない」「説明会がたった5回、清和台ほかでもやってほしい」との意見に拍手や「そうだ」の声があがりました。
市・・・「時間がきたので~」
「この夏は地震や台風・豪雨で道路が通れなくなった。自然災害が起きれば北部の人間は(新病院)行くことができない」次々手を挙げる人がいるのを無視して「時間ですから、部屋を出ないと~」と質問を打ち切る市。質問・応答時間はわずか1時間15分。
「病院のこせ!」を大きく
「市民の意見を聴きなさい」「儲けはすべて協和会のもの」「市は嘘ばっかり」など様々な声が上がる中、椅子をさっさと片づける職員。「陽明小学校で指名されなかったのでみつなかホールに来た」という方がいましたが、発言できなかった方々の質問や意見は一体どうなるのでしょうか。
説明会は終わったけれど、病院問題は終わっていません。「川西病院残せ!」「北部医療を守れ!」の声をもっともっと大きく広げていきましょう。
地域の皆さんからの声・声・声・・・
病院が遠くなると時間・交通費負担が大きくなる
学校と病院があるから引越しをしてきたのに・・・
安心して里帰りできるのは近くに病院があるか・・・
夫が亡くなる前、病院が近かったので毎日通うことができて良かった
赤字が良いとは思わないけど「経営ばっかり」というのもおかしい!
【2・3面】
その後明らかになったこと
たんぽぽだより193号作成以降、出前講座などで明らかになったこと、改めて皆さんからの質問についてお知らせします。
市は、都合のいいことはアピールしますが、不都合は隠したがります。議会と市民の監視が必要。まちづくりの主役は市民です!!
「7.5億円浮く」は偽り
★ 市は「川西病院への10億円の補助金は重荷であり耐えられない。指定管理者制度の導入で市の負担は国の交付金分2.5億円(新病院では3億円)ですむ」としていますが、残りの7.5億円は他の施策に使えるでしょうか。
いいえ
① 病院職員は全員解雇なので退職金の上乗せや協和会職員に移行した場合の給与差額補填(3年間で約10億円)などに年間3.75億円使う ② 指定管理者に委託した後も協和会と関わり続け、一定の事務員・人件費や諸経費が発生。また、北部診療所~新病院間のシャトルバス、能勢口~キセラ間の周遊バス運行のほかモニタリング経費や民間病院へのMRI/CTなど高額画像検査機器補助金、駐車場確保のための借地料など、未定のものも含め出費が続きます。すでにキセラ地域内で今年度5205万円超もの土地を賃借中です。
③ 病院から本庁へ職種変換する職員もおられ、その分の人件費が増加します。来年は、新規職員を採用せず職員数がどう変化するかは未定。
事業費負担さらに
★ 事業費は355.5億円だが、市の負担は49億円だけと説明しているが。
それで済まないでしょう 事業費の中に、10年ごとに必要とされる医療機器(40億円)の更新投資は含まれず、あらたなに市債を発行。その他、改修費用など不確定要素がたくさんあります。
★ 容積率不足のため、協和会所有の土地(約717㎡)を借用して敷地面積を広げます。指定管理期間は20年ですが、さらに「しがらむ」ことになります。
キセラ(中央北)開発と同様、どんどん税金を注ぎ込み、借金(市債発行)を増やすことになるのではと危惧しています。
「勇み足」と認める
★ 「北部で250床単独建て替えは国の交付金が25%しか使えず、構想(案)の方が、102.5億円も軽減される」とする7月26日付け資料(市ホームページ掲載)は、「根拠になる費用設定がずさんで高額に見積もり過ぎ」と追及すると「勇み足」だったと認めました。 (右表参照)
これからも、私(黒田)は、しっかり調査・徹底追及してまいります。
市は北部で建替えると202億円もかかるというけれど 独自試算80億円?
①本院・市 ②北部・市 ③北部・独自 (単位=億円)
建物 126 87 52.2 ①③は36万円/㎡×面積
・個室、手術室 28.5 0 0 個室、災害対策不要
・免振・災害 13 0 0
建物小計 167.5 87 52.2
OAシステム 18 12 7 ①と③は便宜上、面積比で試算
設計 9.4 7 3.7
医療機器 40 40 16
用地取得 17 10 0 ③病院跡地を使う
土壌汚染 14 0 ③不要
265.9 156 78.9
※市内人口 159668人
東谷中学校区 33123人(21%)
※猪名川・豊能・能勢町 人口61468人
※中部人口 56255人
★市の計画では、これらの地域に二次救急病院はベリタス病院(199床)だけになります。
★市は当初400床の建設費を80億円としていました。
北部で250床建て替えると87億円としています、現状より延べ床面積を広く見積
もり、㎡単価プラス消費税を10%加えているためです。
★400床・高度医療をする新病院の医療機器と同額の40億円を計上。現病院敷地14936㎡と駐車場敷地3500㎡があるのに土地購入費用10億円計上するなど、巨額に見積もり「102.5億円も軽減される」とするのは公平・公正な態度・情報ではありません。
★現市立川西病院の救急患者は入院患者の約6割。あとの約4割は回復期・慢性期の患者。急病ベッドを150床回復期・慢性期を100床にするなど実態に応じた再編で人件費を抑えることもでき、熟議すべきです。
総合医療センター整備費用
(昨年5/1と今年7/26の比較)(単位=億円)
キセラ川西センター(本院)
5/1. 7/26. 増加額
建物建設 80 126 46
・個室化、手術室等 28.5 28.5
・地震・水害対策 13 13
建物小計 80 167.5 87.5
OAシステム 12 18 6
設計・監理等 7.4 9.4 2
医療機器 40 40 0
用地取得 17 17 0
土壌汚染 14 14
計 156.4 265.9 109.5
北部診療所 5/1. 7/26. 減少額
建物 4.5 4 ▽0.5
OAシステム 1 0.8 ▽0.2
設計・監理等 0.5 0.3 ▽0.2
医療機器 10 3 ▽7
用地取得 3.6 0 ▽3.6
計 19.6 8.1 ▽11.5
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