効率至上主義の「行政改革」は自治体の役割と相反する

効率至上主義の「行政改革」は自治体の役割と相反する

2009年3月議会報告
市長施政方針への総括質問 日本共産党議員団 大塚議員

●市長施政方針で時流を見極め、改革のスピードを上げる。と施政運営の基本が「行政改革」であることを強調されています。
◆そこではたして「行政改革」が自治体を活性化させ、市民のくらし・福祉・教育を支援することになるのか、仕事の進め方が、コスト比較論や効率至上主義で評価されるようになってしまうと、価格やコストだけで評価できない、公務労働の質、継続性の維持、専門的役割が捨て去られることになります。「行政改革」推進を柱に施政推進することは自治体の役割と相反する運営ではないか。自治体の役割と「行政改革」について考えをお聞きしたい。

★答弁
 地域がやっていたことを行政がやるようになった。収入見込めない。あれもこれもからあれかこれかに、目的にあっているか、効果があるか、行政がするもの、民間でやるものの考え、コスト論抜きに出来ない。

◎福祉や教育はじめ、市政は遅れているのが実態、あれもこれもやっていないのにこの答弁です。

 H19年度昨年示した「行政改革」の目標45億円をH20年には68億6千万円に1.5倍に引き上げる。基金残高も「30億円は必要」としていましたが1年で22億円に修正です。これでは見通しを持った計画とは言えません。

新年度の行財政運営」について

◆市長は、収支均衡予算の編成に努力・・しかし、基金15億円取り崩さざるをえなかった。それは、景気の落ち込みが原因と外部にのみ原因を求めています。
 今までの施政の総括・反省・改善は考えられていない、総括は必要ないのかおきかせください。

★答弁
 総括はしている

◎しかし、具体の答弁はない

経済危機・雇用対策=考え示さず

◎深刻な経済危機のもとで、解雇によって職場も住まいもなくした労働者や、仕事の減少や資金繰りに苦しむ中小業者など、住民は悲痛な叫びをあげている。そのことへの認識も示されず、対策の考えも表明されていない。

★答弁
 ハローワークを案内する。
 基金活用検討中。

◎対策は考えられていない。

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身の丈以上の無計画な開発が財政を苦しくしている

 能勢口駅周辺再開発で整備されました。総事業費1556億円(市負担261億円)さらに過剰商業床建設で売れ残りそれらの処理で市負担は53億円の追加支出を招きました。
 中央北地区開発では246億円つぎ込みましたが、虫食い状態での用地買収、半分は民間用地のままで借地費用を支払っている。土地利用計画を発表したが、すでに崩れている。今までの開発事業の総括をおこない、財政の見通しを持った計画が求められます。

医療・福祉の拡充で安心と雇用の拡大を
開発優先の市政を改めよ!

 無計画な開発優先に多額の予算を使い、市民・職員に負担を押しつける「行政改革」を進めるのではなく、医療・福祉の充実に予算を振り向けることが、雇用の拡大、地域の活性、市民の安心になると考えます。

「日本共産党川西市会議員団ニュース」第40号(2009.4.9.)