北野のり子だより No.48

(仮称)川西市立総合医療センター
整備コスト総額176億円➜274億円 98億円up

2018年8月  日本共産党川西市議会議員 北野のり子

 北野のり子だより No.48 2018年8月号はこちら(PDFファイル)

(仮称)川西市立総合医療センター
整備コスト総額176億円➜274億円 98億円up
2022年夏開院を目指す

28診療科・12センター 病床数400床、全室個室化

 7月26日に行われた市立病院整備調査特別委員会で(仮称)川西市立総合医療センター基本構想(案)の内容が明らかになりました。
 昨年、5月1日に発表した診療科目26診療科から内科、呼吸器外科が追加され、28診療科。センターも8センターから12センターへ。医師確保が前提なのでギリギリまで調整し増やすとしています。病床数400床の内、一般病棟377床は全て個室(有料3割・無料7割)。個室になることで快適な入院生活が確保されることは否定しませんが、これだけで10億円の追加です。

入院稼働率アップで退院後の患者支援は大丈夫?

 1日あたり想定入院患者数約370人、稼働率93%。重症度の高い患者を中心に患者受け入れを実施。想定外来患者数は1日あたり900人という計画です。構想(案)では、患者支援センターを設け、ベッドの無駄を省くと説明がありましたが、稼働率93%にしようと思えば回転率を上げていく、入院期間を短縮することになり、行き場を失う患者が生まれるのではないかと懸念しています。

建設コストの仮称見積もり、土壌汚染対策等 コスト増加の要因に

 昨年5月1日当初と比較し建設コストは46億円増額の126億円に。指摘をしていた土壌汚染対策に14億円(土壌汚染対策費13.7億円・調査0.3億円)。耐震構造に13億円。全室個室化、手術室、高度治療室の充実等に28.5億円。総額98億円の増額になります。当初計画時は、低く見積もり、後から100億円近い増額は、理解・納得できません。

駐車場確保できず 相互利用で

 現市立川西病院の敷地面積は、1万4936㎡、駐車台数は179台です。(仮称)川西市立総合医療センターの敷地面積は、1万534㎡と狭く、駐車場の確保は30台程度。タクシーや障がい者、搬入トラックが利用するのみで、他はキセラ川西エリア内大規模施設等との駐車場の相互利用することになります。駐車場のない病院なんて驚きです。

浸水区域に病院建設 災害時に役割果たせるのか

 医療センター建設地は、2m~3mの浸水区域です。市は、最大1.5mを想定し60cm、敷地を嵩上げし足りない部分は出入り口の防潮堤、窓の強化で対応する。大きな被害を避けるのは可能だと楽観しています。しかし、7月5日~の大雨で電車は不通、高速道路も閉鎖、市内の道路が通行止めになり、立派な病院ができても救急車も辿り着くことができません。南北に細長い川西市の地形を考えても現川西病院を存続しリスクを回避することが必要ではないでしょうか。

 現川西病院は、閉鎖し北部診療所を整備する計画になっていますが、診療体制は、内科、整形外科、小児科、外科のみで24時間急病対応は内科1診のみ、入院も手術もできません。(仮称)川西市立総合医療センター間のシャトルバスを運行するから大丈夫?これでは、北部地域はもちろん、市民の命と健康は守れません

北部診療所整備の基本計画

午前
 月~金 内科3診、整形外科1診、小児科1診、外科等その他1診 計6診
 土日祝日 内科1診、整形外科1診、小児科1診 計3診
午後以降
 内科1診 (24時間急病対応)

 建設地は、現市立川西病院敷地内正面駐車場

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