北野のり子だより No.33

(仮称)「川西市立総合医療センター」構想(案)に怒り!!
中央部に病院集中?! 北部に病院必要。残すべき!!

2017年6月
日本共産党川西市議会議員 北野のり子

北野のり子だよりNo.33 2017年6月号はこちら(PDFファイル)

【1面】

5月1日議員協議会

(仮称)「川西市立総合医療センター」構想(案)に怒り!!
中央部に病院集中?! 北部に病院必要。残すべき!!

突然の指定管理者導入 公設民営化へ

 5月1日の議員協議会で(仮称)「川西市立総合医療センター」構想(案)について説明、質疑が行われました。

 議会や職員に正式に報告される前に既に新聞等で報じられ、明らかになった今回の構想(案)に怒り心頭です。

 市が示した構想(案)によると、キセラ川西内医療ゾーン(火打1)にキセラ川西センター(26診療科、8専門センター・400床)、山下駅前の民間所有地に24時間の北部急病センター(内科・整形外科・小児科・床0)を開設するというものです。

 運営については、指定管理者制度を導入。今年10月に指定管理者の募集開始、来年1月に決定し、平成31年度から市立川西病院で開始。平成33年度から20年間、新設する総合医療センターの指定管理を行うと説明。

医療法人・協和会に売却 29年度予算に計上

 平成27年10月にキセラ川西医療ゾーンは、協和会に約17億円で売却、29年度中にお金が入ると予算にも計上していました。なぜ?こうした案が出できたのか理解できません。

 市は、昨年12月に協和会より「市内に二カ所の急性期病院の建設はありえない。市が公立病院を建設するなら辞退する」と申し出がり、今年1月より、協和会と意見交換し議論を進めてきた。3月27日~29日、市長と集中的に協議を行い、4月中旬に決定をしたと述べました。

北部地域で公立病院として存続をの声、反映されず

 市立川西病院事業新経営改革プラン(案)に既に186人、362件のパブコメが寄せられ、中でも病院の立地は、北部に希望が92件、経営形態の見直しついても公立病院としての役割が47件、猪名川町、能勢町、豊能町との協力26件。「北部地域で公立病院として残して欲しい」が、最も多いみなさんの意見ですがパブコメに応える内容になっていません。

 副市長は、協議会の席で、「現段階では、構想(案)通り進めて行く。否定的な意見は受け入れにくい」と発言。北部地域から2次救急がなくなることをどう考えているのでしょうか。

指定管理者制度で自治体病院が守れますか??

 指定管理者を公募するといいますが、もう決まっているのでは…? 病院の場合、幅広い候補者が存在しません。市内でも150床以上の法人は、3法人のみ。22年間と長期に亘る指定期間、病院事業の安定性、自治体病院に求められる医療機能を公的に確保できるのか疑問です。指定管理者制度は、どうしても経営状況が優先され、一定の収益が確保できなければ指定管理料の値上げや最悪の場合、途中で撤退されないよう市が財政負担する可能性も。実際に指定期間の途中で「経営的に赤字が解消されない」、「医師確保ができない」ことを理由に指定管理を返上する事例が報告されています。

 指定管理者導入が、地域医療の公的責任を果たせず運営が不安定、医療スタッフも集まらない。直営よりも経費がかさむことになり、自治体財政を圧迫するリスクが常にあることもしっかり考えるべきです。

指定管理者制度にすれば自治体職員でなくなる

 指定管理者制度移行後は、医療法人の就業規則になるため、そこで働く職員の処遇は自治体職員でなくなります。希望すれば優先的に採用すると言いますが、280人の職員全員が一旦退職(分限免職)することになります。将来にも影響がある問題なのに職員への説明は後回しです。

事業総額176億円、100%地方債 機械で議論無しで進める

 総額176億円は、全て地方債。議会で議論なく突き進むやり方は、議会軽視、市民無視と言わざるを得ません。

176億円 新病院整備財源

地方債100%
○地方交付税(国)→40%
○市       →10%
○指定管理者   →50%
病院運営費用

収益→医業収益・指定管理料 医業外収益
費用→医業費用・指定管理者負担金(30年間分割償還)
   医業外費用

 構想(案)により、阪神北圏域(市内病院)の病床数が減ることになり、北部地域だけでなく川西全体にも大きな影響が生じることになります。市民の声をしっかり聞き再考すべきです。

【2面】

視察報告 デンマーク・風のがっこう研修ツァー 報告その1

 4月17日から25日、「デンマーク・風のがっこう研修ツアー」に参加しました。

 世界で最も幸せの国と呼ばれるデンマークは、九州と山口県と合わせた面積に兵庫県と同じぐらいの人口規模の小さな国。

 到着した日は、雪もチラつきまるで真冬のようでした。

 18日、コペンハーゲンの目抜き通り、ストロイエの起点に建つコペンハーゲンの市庁舎市や国会議事堂へ。また、プレイパーク(125箇所ある)にも行きました。タイミングよく先生に連れられ子どもたちがやってきました(先生7人・子ども28人)。デンマークでは、子どもの能力を育てるために10歳まではしっかり遊ばせることを徹底しています。怪我をしたって子どもの責任です。日本との違いを感じさせられました。(つづく)

健康づくりの拠点・地域包括ケアシステム

 厚生常任委員会視察で岐阜市長良川防災・健康ステーションを視察しました。

 ここのステーションは、健康づくりに関する様々なサービスを提供することで、健康に関心のない市民の健康意識の向上、健康増進を図ること、健康づくりを継続できるよう支援することが目的としています。ガラス越しに長良川を見ながらトレーニングができ、1日平均110人(7割が女性)が来館。60代以上が7割を占めています。

 視察2日目、武蔵野市へ。

 「地域包括ケアシステム推進への取り組みについて」説明していただきました。

 武蔵野市は高齢者福祉に大変力を入れています。

 その一つがテンミリオンハウス。介護予防・健康づくり体操、空き家や市有施設を活用し、NPOや住民団体が市から補助を受け、手芸、書道、体操、喫茶、世代間交流、緊急ショートステイ、イベント実施… 。現在市内8カ所(市3・民5)で行われています。

 また、平成11年度からスタートしたレモテンミリオンハウス。介護予防・健康づくり体操、空き家や市有施設を活用し、NPOや住民団体が市から補助を受け、手芸、書道、体操、喫茶、世代間交流、緊急ショートステイ、イベント実施…。現在市内8カ所(市3・民5)で行われています。

 また、平成11年度からスタートしたレモンキャップは、外出が困難な方のための移送サービス。こちらも商店主を中心とした地域の有償ボランティアが運転手を務め、共助による支え合いのサービスを提供しています。現在、移動車が9台あり、市が購入。予約がとれないこと、タクシー業界から目の敵にされていると等、課題もあるとのことです。

 また、平成7年より全国初のコミュニティバス「ムーバス」開始。バス停の間隔を200mに設定し、高齢者でもバス停まで休まず歩けるよう配慮されています。現在、7路線9ルート、乗車運賃は100円で赤字路線には運行補助金を出しているそうです。

市民要望あれこれ

「溝に柵を設置して欲しい」と要望があり、実現しました。(鼓が滝)
どんなことでもお気軽に、ご連絡ください。

憲法が輝く兵庫県政をつくる川西・猪名川の会

 4月28日、川西・猪名川の会は、川西能勢口駅前アステ通路で、憲法県政の会代表幹事の津川ともひささんを迎え、宣伝を行いました。

 23人が参加し、シンボルカラーのオレンジ色のノボリやタペストリーを掲げ、「生活をささえる・平和にこだわる・原発ゼロをめざす兵庫県に」と訴えました。通りすがりの人から「応援しています。井戸県政の悪政をもっと発信して」という要望の声、若者と対話がはずむ等、津川さんへの期待が高まっています。

6月議会日程

○6月 5日 開会

○ 12日~14日 一般質問

※一般質問は、9:30スタート

○ 15日 総務生活常任委員会  終了後「川西都市開発(株)の経営について」

○ 16日 厚生常任委員会  終了後「平成28年度川西市国民健康保険事業特別会計の収支及び医療給付費の状況について」

○ 19日 建設文教公企常任委員会  終了後「花屋敷団地建替事業に係る事業手法について」

○ 22日「キセラ川西整備事業の進捗状況について」

○ 28日 最終本会議

たんぽぽだより 176号テキスト版

なくさないで!私たちの宝物 市立川西病院

北部で入院できる唯一の「2次救急病院」

2017年5・6月 日本共産党川西市議会議員 黒田みち

 たんぽぽだより 176号の画像やPDFはこちら(内容は同じです)

 たんぽぽだより 176号Word版(A4で4ページ 内容は同じです 表は作成中 順次追加します)

「川西病院つぶさんといて」閉鎖方針にびっくり(゚д゚)

 川西市は4月末,市立川西病院の閉鎖と代替案をメディアに発表、5月1日に議員協議会が開催されました。協議会には「新聞を見てびっくり」「なんで?! 閉鎖は困る」といった市民が9時過ぎから多数詰め掛け、市の説明を真剣に聞き入りました。

民間運営方式で中部に

 市が示した「川西市立総合医療センター構想(案)」(川西市HP)によると2021(平成33)年度に現在の川西病院を閉鎖、あらたに中部の火打地城に「キセラ川西センター(400床)を建設。

 山下駅前にも「北部急病センター」を建設し、管理・運営を指定管理者に委託します。市が土地購入、建物を建設・所有、指定管理者(病院)に提供し、管理と運営はすべ指定病院が行う「公設民営」の形です。

 キセラ川西には、協和会・協立病院の移転が有力視されています。

歳をとり、病院必要

 この構想を新聞やテレビで知った市民はびっくり。「歳を重ねてきて、これから病院が必要な時に…」「ここに小児科を含め病院があるから引っ越してきたのに」など戸惑いや不安、怒りの声が上がっていいます。

山下駅前に急病センター

 市は川西病院閉鎖に伴う北部地域の医療対策として「北部急病センター」を山下訳前に土地購入・建設するとしています.

 しかし、内科、整形外科、小児科の医師を各1人配置して24時間体制とし、4つの診察室、8つの観察室の一次救急(入院しない急病)で対応できるのか、川西市の北部から2次救急(入院ができる急病)を担う総合病院がなくなり、救急車で遠くまで運ぶ事態になっていいのか。
 大きな問題が山積です。

l日平均650人が利用

 川西病院の1日予定患者数(今年度予算委員会の数値)は外来が454人、入院が195人ですが、これだけの患者さんはどうなるのでしょうか。(入院稼働率83.4%)

 山下駅前に建設する急病センターで対応できるはずがないとたくさんの意見がだされましたが、市は「今後詳細を検討する」を繰り返すばかりの答弁でした。

1983年に開院

 現在の「市立川西病院」は.今の市役所横(中央町)にあったものを移転させて1983(昭和58)年10月に開院しました.

 当時は、川西篠山線12号もなく能勢電車の便数も少ない交通の不便な地域でしたが.南北に細長い川西の地形からみて北部に病院が必要と判断して開院、市の大型住宅団地開発を支えてきました。

病院ニーズ高まる

 開院から34年、病院のある北部地域では高齢化が進み病院通いが増えています。また.若い世代が増えつつあり、子育てしやすい、くらしやすい環境をつくる必要が高まっています。この北部地域で、急病傷、出産、小児科に対応する病院はなくてはならないものです。

 川西病院をめぐってはこれまで、「市立川西病院事業経営改革プラン」「経営健全化計画」、そって、北部での建て替えを含め,医師の確保や地域医療連携などの努力が進みはじめていました。

 その矢先の、性急な突然の計画変更は、市民の願いを切り捨て、病院関係者の努力を踏みにじり、混乱を招きかねません。

 市は、今回の方針を見直し、市民や議会と共に「川西病院はどうあるべきか」をじっくり検討すべきではないでしょうか。

「市立川西病院」をなぜつぶすのか?!

「北部に病院必要」 声 多数

 「市民全体、スタッフのこと、経営を考えた上での構想だ」と大塩市長はいいまずが、市民の意見はどのように反映されたのでしょう。

 市がまとめた「病院改革プラン」に対するパブリックコメントでも「公立病院としての存続―「北部での建て替え―「1市3町との連携」などが多数。民間活用賛成の意見はわずか2%(3件)、能勢口周辺希望は2件だけです。

 「存続を求める」署名9500筆も提出されています。川西中部以南には病院がたくさんあるのに北部は開業医も少なく、川西病院がなくなると大変困る、という実態が現れています。

 2次救急がなくなる!?

 なかでも閉鎖に伴う深刻な問題は.川西市の北部に2次救急(入院が可能)を担う総合病院がなくなること。救急車で遠くまで運ぶ事態が起こります。

 なぜ、病院や診療所が密集する中央部にわざわざ新しく病院をつくり.北部病院を閉鎖、2次救急の空白地をつくる必要があるでしょうか。

 今回の構想の理由に市は病院の赤字経営をあげています。

 現在、市は補助金約10億円を支出し、病院経営を支えています。この10億円の支出が大変だと大騒ぎをしますが、そのうちの2億5000万円~3億円は,小児、産婦人科、救急などの不採算部門への支出。これらの不採算部門は赤字であってもやるべき公立病院の使命です。(国から交付金措置されます)

 また、地域医療を守るため、採算の悪い地域でも存続させる必要があるでしょう。

 北部地域は民間の病院が少なく.猪名川、豊能、能勢町を含む1市3町の医療の拠点としてなくてはならない存在です。

北部で建て替えを

 公立病院の使命を担う立場で、できるだけ赤字を減らし、改革をどう進めるか。市は、一昨年5月に示した「市立川西病院の整備に向けた考え方」で、建て替えによる整備を基本としており、本来の計画通り、北部で猪名川、豊能、能勢3町との連携、協力を得ながら建て替えを含めた議論こそ早急に行うべきです。

危うい176億円 100%借金
予算委・審議抜きの専断

 市は、2017(平成29)年度末の市債残高は711億円、基金残高が20億円と厳しい財政状況にあります。しかし今回の整備事業費176億円は、予算委員会で一言も触れられず、予算に全く反映されないまま、100%の市債発行で賄う計画です。トップダウンでの行政先行、議会でしっかり議論しないまま突き進む危うさを感じます。

指定管理者制度も問題

 市が土地と建物を所有し、管理、運営はすべて民間病院が担う「指定管理者制度」の導入。医療事故など起これば、「公立病院」としての市の責任は免れません。指定管理者制度にすれば、赤字は解消できるのでしょうか。指定管理者制度の導入では、現市立病院に対するような行政や議会のチェックはできなくなります。経営悪化・医師や看護師確保ができないなど、何かあれば市が責任を取らざるをえません。結局、市民の税金で補うことになります。

拙速な見通しに危惧

 指定管理期間は2019(平成31)年度にスタートし新病院開院後20年間。その間の収支計画は綿密なのか。市のあまりに拙速な病院、財政計画の変更で、見通しを危惧する声が上がるのは当然のこと。

 土地整地のための汚染土壌や地中構造物対策費は含まれていない点も気かがりです。

職員は分限免職(クビ)

 同制度の導入で、現在市の職員である医師や看護師、医療援術者約280人は分限免職となることも大問題、院内保育所や給食など委託業務など病院業務への影響も広がります。

 周辺の街やくらしへの影響も大きくでるでしょう。

「土地売却」方針急転 安い土地代、さらに…

 キセラ川西医療ゾーンには、2015(H27)年10月に1社しか応募がなく、「協和会・協立病院1980(昭和55)年」が建て替えを含めて参入する予定で契約されていました。

 その時点でも「土地購入費」が、すぐ横のマンション建設場所より㎡単価35000円余安い(差額3億8000万円)」「医療事業者選定部会において、財務計画の資金調達・償還計面への評価が低い」「現協立病院の稼働率が71.4%なのに、提案書には85.9%と過大に見積もっているのでは」などの問題が指摘されていました。
 契約後、入金もないまま1年半が経過、今春の予算委員会で、今年度中に土地代17億円が入ってくる」と説明があったところです。

 ところが突然の「川西市立総合医療センター」構想(案)。一体何があったのでしようか。

 12月に「協力要請」!

 議員協議会の説明によると、昨年12月に協和会から「病院経営の協力依頼」の文書が届いた。「地域医療の核として…、緊密な連携…、具体的な交渉…、市としてメドがたった。そして、今回の構想(案)になった」というものですが、「大丈夫なの?」といいたくなります。(協和会からの「病院経営の協力依頼」文書はこちら)
(4月の川西市の構想をまとめた「経営会議」の結論はこちら)

公募、「協立」で確定?!

 民間病院の建て替えや運営に国の補助金や交付金は支給されません。しかし、今回の構想のように、「市立病院」で建設すれば、地方交付税が40%入る。市は、不採算部門(政策医療)への交付金(約3億円)と指定管理料を指定管理者に払い続けることになります。

 指定管理者を公募するとしていますが、この経過で協立病院以外に受ける病院はあるでしょうか。

投資、中央地区偏重

 中央北地区開発では、頓挫した住宅街区整備事業への借金返しが毎年9億円余続いています。

 そのうえ、区画整理事業・キセラに約108億円、地域内の低炭素型複合施設に約108億円と今回の病院設置計画など、この場所にばかり税金投入・借金するあり方こそ問題なのです。

努力実らせ病院存続を

 400床の新病院を建設しても、現「協立病院(313床)、現「川西病院(250床)」のベッド数ですから、163床足りません(許可病床・ホームページより)。北部の二次救急・総台病院がなくなることと合わせて、構想(案)の見直しを求め、住民が望む安心・安全の地域医療確保、北部での建て替えや医師などの確保、地域医療連携など、「市立川西病院事業経営改革プラン」「経営健全化計画」にそった努力を実らせましょう。そのために声をあげましょう。

 私も力を尽くします。

たんぽぽだより 176号

なくさないで!私たちの宝物 市立川西病院

北部で入院できる唯一の「2次救急病院」

「川西病院つぶさんといて」閉鎖方針にびっくり

2017年5・6月 日本共産党川西市議会議員 黒田みち

 たんぽぽだより 176号のテキスト版はこちら(内容は同じです)

 「たんぽぽだより」176号はこちら(画像PDFファイル)

昨年12月に届いた 協和会からの「病院経営の協力依頼」文書はこれです。

今年4月の川西市の構想をまとめた「経営会議」の結論はこちら

(仮称)「川西市立総合医療センター」構想(案)はこちら(川西市HP)

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黒田みちのたんぽぽだより(病院特集号)

なくさないで!私たちの宝物 市立川西病院

北部で入院できる唯一の「2次救急病院」

「病院閉鎖」方針にびっくり

2017年5・6月 日本共産党川西市議会議員 黒田みち

 黒田みちのたんぽぽだより(病院特集号)はこちら(画像PDFファイル)

 黒田みちのたんぽぽだより176号はこちら(内容はほぼ同じ)(画像PDFファイル)

 黒田みちのたんぽぽだより176号のテキスト版はこちら(読みやすいです)

昨年12月に届いた 協和会からの「病院経営の協力依頼」文書はこれです。

今年4月の川西市の構想をまとめた「経営会議」の結論はこちら

(仮称)「川西市立総合医療センター」構想(案)はこちら(川西市HP)

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たんぽぽだより 175号

認定こども園への税金のムダ使いをやめ、子育て施策の充実を

2017年4・5月 日本共産党川西市議会議員 黒田みち

たんぽぽだより 175号はこちら(画像PDFファイル)

【1面】

認定こども園への税金のムダ使いをやめ、子育て施策の充実を

3月議会で反対討論

 大和団地内で緑保育所と牧の台幼稚園をつぶし、あらたに「市立認定こども園」を建設するための議案(定員130名、整備費5億3028万円〉が3月議会に上程され、私は反対討論をしました。

(事業総額6億7500万円)

借金増やすムダ使い

 反対したのは第1に財政上、大きな問題があり、ムダな投資ではなく、資産の有効利用・活用を図るべきであること。

 市債(借金)残高は、平成29(2017)年度予算で711億円(市民一人当たり45万円)にのぼる一方、5年前の平成(2010)24年度末決算 で67億円余あった基金が、20億円弱(同12000円)に減る予定です。
 住民と共に築き上げてきた財産である公共施設を有効に活用し、市債・基金残高の改善を図るべきです。

施設の有効活用こそ

 第2に、既存の施設を活かし保育所・幼稚園を充実することこそ、生きた税金の使い方になります。

 解体される牧の台幼稚園は、Is値(耐震の数値)0.79と何の問題なく、その解体費用で市立緑保育所の耐震補強工事ができます。

 また、保護者や地域の願いである、幼稚園での3歳児保育・預かり保育や保育時間の延長、小学校と連携、給食開始も効率よく実施することができます。

 大和団地のこども達は、顔が見える地域の幼稚園で安心して保育・教育を受ける事ができ、駅前便利な緑保育所は市北部の保育所としての役割を今まで通り果たすことができるのです。

待機児童対策に逆行

 第3に、待機児童対策に逆行することです。

 3月1日現在の保育所待機児童は135名ですが、市の子ども・子育て計画では、保育所定員を増やさないため、緑保育所60名定員のままのこども園になります。

 その上、0歳児保育を実施するため他の年齢にしわ寄せがいきます。
また、こども園は、牧の台幼稚園の定員120名(4・5歳児)から70名(3~5歳児)に激減します。保護者の一番の願いは「自宅の近所で通わせたい」こと。

大和地域だけで、それぞれの年齢・平均約80名のこどもがいますから、保護者・地域の願いがかなう認定こども園の定員設定(保育所型・幼稚園型共)になっているとは思えません。

他市に比べて低い保育所入所割合や待機児童の実態をみても、こども園ができたから緑保育所は廃園するという計画も見直すべきです。

懸念のまま解体するな

 第4は、牧の台幼稚園をつぶした場合。地域住民の避難場所の役割、保護者や地域の方が案じている園庭開放のあり方、給食費や預かり保育料などの負担増、通学路の安全対策、近隣住宅内での駐車などはどうなのか。懸念が残ったまま解体だけが先行する進め方は困りますし、壊したものは戻りません。

施設を充実し子育て応援

 第5に、私立幼稚園では、2歳児保育や長時間・長期休暇保育などが行われ「保育所化」しています。県下合計特殊出生率がワースト6の川西市は、元々保育所が少なく幼稚園・保育所立地の地域間格差が大きいことが明らかです。(こども達が、市外にたくさん流出しています)

 私(黒田)は、若い方が望む数のこどもを生み育てにることができ、地域で安心・安全の子育てを応援できるよう、「市子ども・子育て計画」を抜本的に見直すことも強く求め続けています。より豊かな子育て、若者施策の拡充、世代敬称・世代交代をスムーズに行えるよう、これからも全力で取り組みます。

咲きほこる桜や雪柳 根こそぎ伐採

 住民の方から涙声で電話がありました。「牧の台幼稚園の桜が切られている。こども達が写真を撮った大切な思い出なのにら」現場を見に行くと、根こそぎ伐採され積み上げられた中で桜や雪柳が雨にぬれ、懸命に花を咲かせていました…(涙)

3月議会が24日に終了

「日本共産党川西市会議員団☆議会報告・春号」を皆さんのお宅に配布します。限られた紙面ですが、3月議会・予算委員会での議論や市民の方が提出された請願について掲載しています。

 議員団ホームページでは、意見が分かれた議案の「討論」内容を掲載中。川西市議会ホームページでは本会議場での映像を配信中です。ぜひご覧ください。

 私(黒田)は今回、市長の施政方針に対する総括質問を行いました。自治体として憲法遵守の立場を明確にし、憲法がめざす施策の拡充を求めました。引き続き「住民が主人公」の立場で全力でがんばります。

黒豆の声

「あなたがここにいてくれたら…」
折り鶴に書かれたメッセージ
核兵器禁止条約の国連会議
唯一の被爆国である日本の
空席に置かれた願い

「自国に裏切られ
見捨てられ続けているという
被爆者の思いを強くした」
交渉会議不参加の日本に対して
被爆者の方の哀しみ

「自己責任だ」
福島原発事故自主避難者への言葉
「裁判でも何でもやればいい」
追い打ちをかける復興大臣
原発事故は国と東電の人災
それなのに強行される支援の打切り・縮小

胸が張り裂けそうになる
どうして寄り添ってくれない?!
なぜ実態をみようとしない?!

命を守りたい
日常を取り戻したい
この当たり前に応えてほしい

憲法通りの政治
それを具体化させるのは私たち国民もっと広げよう…もっと
国民を無視する政治はいらない
国民を捨てる政治は絶対にいらない

【2面】

憲法違反の「共謀罪」 自由な社会押しつぶす

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川西市が実施している「市立幼保連携型認定こども園」の整備に関する要望書

川西市が実施している「市立幼保連携型認定こども園」の整備に関する要望書

  この要望書のダウンロードはこちら

2017(平成29)年4月14日

大塩 民生 市長 様
牛尾 巧 教育長 様

日本共産党議員団
住田 由之輔 
北野 紀子
黒田 美智

 3月26日(日)に「牧の台幼稚園と緑保育所が一体化した市立認定こども園の新設整備について」の地域説明会が行われ、工事がはじまっています。認定こども園の運営等については別途意見・要望をさせていただきますが、4月7日(金)に住民の方から涙声で電話がかかってきました。

牧の台幼稚園の園舎(HPより)
右に見えるのがそのサクラの木

 「幼稚園の桜の木がなくなっている・・・園庭がものすごいことになっている。まさかこんな風になるなんて想像もしなかった。」と。

 「市役所の担当課に電話をして、植木や花が根こそぎ掘られて大変なことになっていると話しをすると、現場のことや様子もわかっていない様子。どうして?!と訴えたら、『また植栽しますから・・・』と言われた。」と。

ガラの中で咲く桜

 翌8日(土)に現場を見に行くと、この狭い園庭に何台の重機を入れるのだろうと驚く状況。桜やユキヤナギなどの木々は掘り起こされ、伐採された木々が山と積まれ、小雨に濡れていました。

山積みのガラ
園舎とユキヤナギ
伐採されたユキヤナギ

 現場監督の方にお話しを伺うと、「園庭にあるものは全て撤去するように指示を受けている。」とのこと。

 川西市の進めたい「教育」って何なのでしょうか。
昭和50年に建設され、地域の子育て拠点として住民の方々と歴史・文化を紡いできた幼稚園。 

 こども達や保護者、職員や地域の人々とそれぞれの成長を確認し、喜びを共にしてきたものをこの様な形で終わらせる在り様、命あるものを根こそぎ掘り起こし伐採・・・そして廃棄物として処理してしまう。これが川西市の教育委員会の仕事なのかと思うと怖しい気がします。

 「命を大切に」「こども達に最善の利益を」どれほど美しい言葉を並べられても絵空事のようにしか聴こえません。

 命ある木々や花々を全て葬り去って「新しい園舎が建てば、新しく植栽します。」の一言で片づけることができる教育委員会の在り様は理解できるものではありませんし、「仕方がないね。」と片付けられるものでもありません。

 耐震化の問題もなく、少ない予算で保護者や地域の保育・教育への願いを実現することができるというのに、多額の税金を注ぎ込んで建設される施設整備。

 こども達のため、地域の目玉・・・と担当は豪語されていましたが、巨額を投じ新しい立派な建物だけが姿を見せれば良いということなのでしょうか。

 教育委員会・担当は、現場を見ることもなく、心を痛めるわけでもなく、「結果としての施設」だけを見て称賛するのでしょうか。

重機とガラ

「川西市参画と協働のまちづくり推進条例」等、及び「川西市個人情報保護条例」等に則った情報公開、情報提供、説明責任を果たすことについての要望書

「川西市参画と協働のまちづくり推進条例」等、及び「川西市個人情報保護条例」等に則った情報公開、情報提供、説明責任を果たすことについての要望書

  この要望書のダウンロードはこちら

2017(平成29)年4月13日

大塩 民生 市長 様
牛尾 巧 教育長 様

日本共産党議員団
住田 由之輔 
北野 紀子   
黒田 美智   

 3月26日(日)、午前10時より「牧の台会館」において、市主催の「牧の台幼稚園と緑保育所が一体化した市立認定こども園の新設整備について」の説明会が開催されました。

要望内容の具体について①

 説明会開催場所である会議室では、入室すぐの場所に机が設置され、「名前・住所・電話番号」を記載する「名簿」が置かれていました。入室者は、何の説明も受けず記載、もしくは記載するよう促されて記載、その後、着席という段取りになっていました。

(個人情報が多数記載されているので写真を写すことはやめました)

 説明会の中では、一切「名簿記載」等への担当からの発言はありませんでした。

 会議終了後、担当者(課長)に、「なぜ名簿が必要なのですか?」と問うたところ、「うちではありません。自治会の方ではありませんか。」と言われたので、すぐ近くの自治会の方にお伺いをしたところ、「いや、わかりませんわ。」との事。課長に「わからないっておっしゃっていますが・・・」と問い直すと無視されましたので、「結構です。部長にお聴きしますので。」とその場を離れました。

 部長に、上記の話を伝え、「結局、どこが名簿を書かせているのですか?」と問うと、すぐ横の室長が、「うちです。」と答えてくださいました。

 Q、「どうして、名前・住所・電話番号が必要ですか?」

 A、「今後、(名簿記載した近隣の参加者の処に)訪問するかもわからない。」

 Q、「おかしくないですか?」

 A、「気にいらなければ、書かなければいい。」

 Q、「名簿のことは何も説明がありませんでしたよね・・・」

議論にならなかったので、そのまま話を打ち切りました。

*何を目的にした名簿なのか?なぜ「名前・住所・電話番号」が必要なのか・・・全く説明がない。もちろん、その目的を達成した後の「個人情報の処理」についての言及もなし。

*「説明会の参加者を把握するための名簿」ならば、「説明会開催後、訪問に使用する」のは、目的外使用であること。その認識があるのでしょうか。

*説明会で、「名簿」の目的、使用のあり方についての説明などが行われる、もしくは、机上(名簿と共に)にそれらの説明文章が貼ってある、記載は自由であることの周知がなされる等が必要であること。そのような対応・対策が必要であるとの認識がないのでしょうか。

 ・・・この間、保護者に個別で対応・説明されたケースで保護者の方が大変辛い想いをなさった方があります。

要望内容の具体について②

 工事説明の後、住民の方から「緑保育所は耐震工事をするという計画だったのではありませんか?」と質問がありましたが、室長は「耐震対策は公表していない。」と答えられ、住民の方は黙ってしまわれました。

 説明会終了後、確認をしましたが、「耐震対策をするなんて言ったことはない。」の一点張りのため、これも議論にならず打ち切りました。

*平成24年度の「予算のあらまし」で、「公共施設の耐震化対策」との項目・表で記載、公になっていること、同じ「表」が、平成27年8月に開催された「公共施設等再配置計画(川西市公共施設マネジメント室・出前講座」で配布されていること。(表の名目は公共施設の耐震化方針)

*公表されている表・計画通り、平成26年度には、清和台幼稚園で耐震補強工事が、平成27年度には、久代幼稚園で耐震補強工事が実施されているのに、なぜ住民の質問を打ち切るような答弁の仕方をするのでしょうか。

*市として耐震化対策(緑保育所は、25~27年に耐震補強と記載されている)をたてたけれど、「子ども・子育て計画」策定の中で変更をしたなどの説明がなぜできないのでしょうか。まるで住民を「嘘つき」のように扱う答弁はいかがなものでしょうか。

*黒田自身、何度も「一般質問」などでこの表のことは公にしています。

*担当に伺ったところ、この説明会も「録音」されていません。住民の意見・要望を迅速にかつ正確に把握、確認するためにも必要だと考えますがいかがでしょう。

付記・・・3月22日開催の「男女共同参画審議会」の会議開催予定が、市役所1階インフォメーション横になかったため、インフォメーション担当(1人)にその旨を伝え改善を求めました。(その後は確認をしていません)

 4月12日、「生物多様性ふるさと川西戦略推進委員会」の会議開催予定が貼りだしてありましたが、時間と場所などの詳細が記載されていなかったため、インフォメーションの職員と担当(2人)に担当課に問い合わせをしてもらいました。4月13日朝、同場所を確認したところ、「時間・場所の詳細・担当課の電話番号」が記載されないまま掲示されているので、担当課に電話すると、「この春異動をしてきたのでわからない。担当者はそちらへ行っている。」とのことでした。

 市ホームページには、この会議開催実施予定は掲載されていませんでした。(13日朝確認)会議開催場所では、机上に「名前」を書く名簿があったため、担当課長に伺うと「傍聴者の把握のためです」。目的を伺うと「傍聴されての感想をきかせていただく」とのこと。

まとめ・・・

 これらの状況は、川西市役所・組織が、自ら設置者であるにも関わらず、「市の条例」等の周知・徹底ができていないということの現れではないでしょうか。

 「条例」等の成り立ち、条例等の内容の理解・周知、職員としての責務をしっかりと果すよう、また、庁内連携についての改善を改めて強く要望するものです。

 以上のことについての対応・対策について、明確な回答をいただきたいということも要望します。