2017年3月議会:住田由之輔  マイナンバー 他の部署とのネットワーク化に反対の討論

日本共産党議員団を代表して 議案第10号、議案第13号の2件について反対討論を行います

2017年3月24日
日本共産党議員団 住田由之輔

 議案第13号 川西市個人情報保護条例の一部を改正する条例の制定について

 個人情報の保護に関する法律および行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用に関して、地方公共団体が条例を作成し、その行政において、マイナンバーを活用し、他の部署との情報のネットワーク化をすることにより、容易に情報の取得ができるようにするもの

 現在の段階では限定的なものであり、取り扱うのも地方公共団体の特定の職員ということではあります。

 しかし、マイナンバーを扱うシステムは、国の方針において一括管理されるものです。サイバー攻撃を含め、世界各地で「情報の漏えい」が起きており、マイナンバーにおけるシステムに外部からの侵入が皆無ということではありえません。個人の情報の保護の点で大変心配します。

 また、個人すべてに番号を課す管理に対して、根本的に間違った政策であることはその都度申し上げてきています。

 国は、個人情報の内容を現在の4点にとどまらず、医療情報、預貯金情報なども加味していく方針を持っています。今 日常的に、様々な情報を登録する場合、マイナンバーを記載するよう指導されています。現在はそれぞれの組織の枠の中にありますが、全体的なシステム、ネットワークを広げ一括して取り込めば、マイナンバーを使って個人の様々な内容が瞬時に知ることができる手立てがとられているのです。

 プライバシーを守れない状況にはしてはならないという立場で、それに繋がる今回の条例改定に反対するものです。

議案第10号 川西市一般職員の給与(手当)減額 に反対の討論はこちら

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2017年3月議会:住田由之輔 川西市一般職員の給与(手当)減額に反対の討論

日本共産党議員団を代表して 議案第10号、議案第13号の2件について反対討論を行います

2017年3月24日
日本共産党議員団 住田由之輔

 まず、議案第10号 川西市一般職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について

 第1条1では、配偶者の扶養手当、現行13,000円を段階的に減額し、平成30年度に6,500円に。

 子の扶養手当を段階的に増額し、現行6,500円を30年度10,000円に。

 2では、持家区分の住居手当、現行10.500円を段階的に削減し、32年度に2,100と大幅に削減する内容になっています。

 結果扶養手当の改定では、553人に影響し、プラス162万円増収になるものの、住居手当の改定では540人に影響し、1360万6000円の減収になります。

 また、第2条では、課長補佐級以上の給与の現給保障を2年間前倒しで廃止することによって、249人に影響し、4078万2000円の減収になってしまいます。仕事は厳しくなる一方で、収入は減る状況はとてもつらく、仕事への熱意を損ないさせてしまいます。根底に国の政策があるというものの、市職員のくらしを守るために適正な所得を補償する、管理職員の仕事を支援する立場で、本条例に反対します。

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たんぽぽだより 174号

川西病院への市民意見 「北部で」「公立で」が多数

2017年3・4月 日本共産党川西市議会議員 黒田みち

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【1面】

川西病院への市民意見 「北部で」「公立で」が多数

 「市立川西病院事業新経営改革プラン(案)」に関するパブリックコメント(市民意見)などの報告が、3月6日の議員協議会でありました。

 自治体別意見提出者数は、川西市(69%)、猪名川町(10%)、能勢町(8%)、豊能町(5%)、その他(9%)で、現在の病院立地に基づくことがうかがえます。

 病院立地への意見では「北部希望」が突出して多く、「巡回バスの整備」が続き、経営形態の見直しでは、「現在と同じ公立病院としての存続」を求める意見が多く、「1市3町での協力・一部事務組合」を求める意見が続きます。

 国は、現在の自治体立病院を「廃止・民営化」を含む「再編・ネットワーク化」「独立行政法人化(非公務員)」を促進するため、「従来からの国の交付金(基準財政需要額など)を減額し続け」る一方、新たに「施設・設備整備への病院への病院事業債に対する交付金措置を通常なら25%であるものを再編・ネットワークするなら40%にする」といった財政的締め付けを強めています。

 川西市は、人口1万人当たりの病院・診療所数が阪神間でも少なく、とくに市北部と近隣市町はより少ない地域になっており、住民の命の砦・地域医療の拠点として救急・総合医療の確立存続が必須です。住民の願いや意見をしっかりと聴いて、周辺自治体との連携を丁寧に行うべきです。

 安心して今住んでいる処に住み続けることができるまちづくりの工夫をご一緒に考え連帯していきましょう。

 提出された186名・362件のご意見は、3月末に「同プラン」と共に川西市のホームページに掲載される予定です。

おでかけ促進事業「廃止しないで」請願採択、存続・拡充に奮闘

 2017年度廃止になる高齢者への交通費助成制度(高齢者お出かけ促進事業)に対して、市民から3月議会に「高齢おでかけ支援制度の存続と充実を求める請願」が621筆の署名と共に提出されました。(署名活動は継続中)

 私(黒田)は、総括質問や請願の委員会審査の趣旨説田で、憲法遵守の立場から基本的人権としての移動する権利・交通権や人間として幸せを追求する権利を保障する必要性と、同事業の役割、費用対効果、公平性がいかに優れているかを訴えました。

78%の高い活用

 同事業は、2016(平成28)年度5280万円の予算で、要介護2以下の在宅70歳以上31287名が対象(幼介護3以上の方にはタクシー補助制度有)。申請するれば誰でも利用でき、24324名(78%)が活用している公共性の高い素晴らしい制度です。

費用対効果も十分

 元々の目的である高齢者が引きこもりにならず、健康の維持増進、介護予防につながり、出かけることで社会活動・参加を促進し、地域経済の活旧性化に寄与するなど費用対効果も抜群です。

 市と住民負担をあわせ1億円を超えるお金が電車、バス、タクシーなどに使われ、公共交通機関の維持充実の原資となります。

 能勢電鉄の乗降客はこの10年間で約6000名余(12.4%)減っていますが、日常生活に欠かせない公共交通網のサービス維持向上のためにも大きな役割を果たしています。

 交通費補助を廃止する必要は全くありません。

代替「健康マイレージ」の疑問

 市は、代替策として「健幸マイレージ制度」の発足をあげますが、両者は対象者も目的もまったく異なります。健康マイレージの対象者は40歳以上101009名で、新年度の参加者は、対象の2%、2100名にすぎません。(3年継続・新年度募集700名)

 新年度予算は5357万円ですが、うち54.4%がポイント換算などの「委託料」に消えます。「公園への健康遊具設置」は、自宅周辺に公園すらない市民が多数おり、公平性、費用対効果でも疑問が残ります。

存続・拡充へがんばる

 年金が減り、物価や税などの負担がどんどん増え続ける中、高齢者の方々が病気や要支援、要介護状態にならず、障がいがあっても「より良い日常」を送るためにも日本共産党議員団は交通費補助制度の存続拡充にむけて、全力で取り組みます。(最終本会議3月24日の請願結果はブログで報告します)

黒豆の声

桜色の朝が来て
明るい陽射しと共に
笑顔と感動があふれる
心も身体も大きく成長したこども達

次のステージでも自分らしく
活躍できることを心から期待する
困った時
助けてって言っていいんだよ
悩んだ時
寄り添ってもらっていいんだよ
自分にできることで
周りの人を支援していこう

あなたは大切な一人
かけがえのない「命」
尊さは同じ
「天皇国家が未来永劫存続するように」
とうたう「君が代」(1999年国旗及び国家に関する法律制定)
「天皇国家のために命を投げ出せ」と論じる「教育勅語」(1948年衆・参両院で「排除」「失効」決議)

戦争への道を歩んだ痛苦の経験を
二度と繰り返してはならない
その決意をもって定めた日本国憲法(1947年5月施行)
「個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成」を掲げた教育基本法(1947年3月施行)

南スーダンに派遣された陸上自衛隊員
「戦闘ではない衝突だ」というアベ首相
NPO(国連平和維持活動)
日報の破棄問題
「私は何も聞いていない」と稲田防衛相

話し合うだけ、目くばせで
「共謀」が成立する現在版治安維持法「テロ等準備罪」
自公・維新の強行可決は絶対に許さな

だれのこどもも殺させない

こども達の未来に改めて決意する

【2面】

共謀罪 監視社会・「戦争する国」ねらう

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「由さん」のくらしの便り 371号

汚染土で揺れる社会
福島、豊洲、豊中。川西市は大丈夫か

2017年3月 住田由之輔

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【1面】

汚染土で揺れる社会
福島、豊洲、豊中。川西市は大丈夫か

避難指示区域解除で住めるのか

 東日本大震災被災地は6年目の春を迎えます。6年間過ごしてきたお一人おひとりお気持ちは違うのでしょう。

 中でも福島第一原発事故により避難された皆さんは、「早く帰りたい、でも帰れない」というお気持ちではないでしょうか。

 一年半前に解除となった楢葉町では11%しか帰還していません。それも高齢者が主体です。

 一番の問題は「放射能汚染」です。除染したといっても大半の山林は手がついていません。

 二つ目はインフラです。買い物はどこでするのか、病院はあるのか、不確かな要素は「自己責任」で措置しなければなりません。それがわかっていて「帰れる」のでしょうか。

 3月31日には、飯館村、川俣町、浪江町などの一部が「解除」されます。

豊洲市場問題は百条委員会で

 築地市場の豊洲移転問題は東京都議会に設置した「百条委員会」で証人喚問をはじめ、少しずつ実態が明らかにされてきています。

 なぜ有害物質が存在しているところの土地を東京都が買収し、東京都民の税金で汚染土処理をしたのかが問われてきます。もちろん一連の経過の中で不正があってはなりません。徹底した真相究明が求められます。

森友学園国有地取得問題

 国会で審議がされていますが、まだ真相は闇の中といった感触です。

 でも9億円近い土地が、200万円で買えたなんて信じられませんね。隣接する土地は14億円で豊中市が購入していますが、「土壌の条件」は一緒であるにもかかわらず、「国」による措置がこれほどまでに違うのはなぜか。この土地の汚染土壌処理費用は1億3000万円当初見積もっているにもかかわらずです。

 政治家の関与があったのは間違いないと思いますが、野党側が学園理事長を国会へ証人喚問として要求しているのに、自民党公明党などが反対しているのも納得できませんね。

川西市中央北地区開発で汚染土壌対策費に高額の支出がありました。

 一部は地権者も負担、一部は税金での負担処理をしています。

(裏面に掲載。)

【2面】

中央北地区区画整理事業

(土地の整備費用のみで、上に立てる建物はそれぞれの地権者等がそれぞれ施行される整備手法)

事業費98億7200万円の内訳

歳出 工事費57億7600万円
    補償費36億5500万円
    事務費4億4100万円

歳入 国支出金23億3900万円
    保留地処分金19億円
    市負担金56億3300万円
    その内地方債27億8600万円
    一般財源8億2800万円
    市有地等処分金20億1900万円

(その他歳入歳出に下水道など
    関連費用に9億4000万円使用)

整備前と整備後の比較

 道路など公共用地は4.7haが6.7ha
 官民宅地は     18.8haが14.7ha

事業費の中に

 PFI事業者に工事増額として、地下埋設物撤去費8700万円、土壌汚染対策費3億8500万円。

土壌汚染対策費増額費8億7000万円などあり

区画整理事業前に元利合わせて300億円の市税投入

 地域整備するとして、「住宅街区整備事業」をすすめましたが事業は破たん。しかし〈皮革工場〉などの営業は「廃止する」として、移転補償に要したお金が金利など合わせると300億円。すべて「市民の税金」で支出、支出途中です。
身の丈に合った事業を

 日本共産党は、整備の必要性は認めるものの、川西市の財政に合った事業にすべきであるという立場で、その時々に税金の使い方に対して意見を言ってきました。

地権者が公平に費用負担するべき

 区画整理事業は、地権者がその土地の広さ等で「整備費全般にわたって公平に負担」するというのが事業の基本です。

 しかし、開発地域の約半分は道路、体育館などを含めて公有地が占めていました。その土地などをどのようにしていくのかを地権者の納得のもとで事業に着手し、所有地に基づいて「換地」などが行われました。

 ところが予定していなかった「土壌汚染対策費の増(左の表※)」が発生し、その措置に、「市が施工主」であるために、「市税等」を投入したのです。それは「おかしい、納得できない」と訴えてきています。 (※Webでは上の表)

請願が審査されました。

(最終決定は3月24日の本会議で採択)

○『川西市の中学校給食を「中学校給食推進基本方針」に沿って自校調理方式で実施することを求める』。

○「高齢者おでかけ支援制度の充実を求める」。

○「すべての要介護者へのタクシー利用券交付を求める」。

○「能勢電鉄全駅のバリアフリー化に向け早期実施をするための支援を求める」

 請願に対して、日本共産党議員団は賛成の立場で「紹介議員」にもなり、厚生常任委員会、建設文教公企常任委員会でも積極的に請願者の意を紹介、採択すべく訴えました。しかし各常任委員会では賛成者少数で否決されています。

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2017年3月議会:住田由之輔 一般質問

 「公」でやるべきことをしっかりやっていこうというメッセージを

 2017年3月議会における住田由之輔の一般質問(一括質問一括答弁方式)での質問内容を紹介します。

2017年2月28日
日本共産党議員団 住田由之輔

 「公」でやるべきことをしっかりやっていこうというメッセージを職員・住民のみなさんへ出していく立場で、3項目で議論して行きたいと考えますのでよろしくお願いします。

 その一つの病院問題において、皆さんと認識が一致できているのは、市立川西病院が存在している地域において、川西市民・近隣住民の安心と安全のために「公立病院として存続させる」という点だと思っています。

 またわたしは全国の地方公立医療機関を「財政赤字」にしてきたのは、国の政策が間違っていたからというのが最大の原因であると認識しています。

 その一つが「医師養成削減路線」であったし、その一つが「診療報酬の引き下げ」であり、それらが公立病院の経営を困難にしてきた大きな要因であり、間違った政策であったと考えるものです。

 その間違いを根本的に是正することなく、平成19年の公立病院改革ガイドラインを押し付け、各地方の公立病院が力を尽くしたにもかかわらず目的が達成されなかったということで、今回新たに28年度末までに「新改革プラン」を作成せよ、その柱に「経営形態の見直し」を押し付けても来ています。

 お隣伊丹市や宝塚市では今の経営形態で行くと明確に打ち出され、川西と三田市が「揺れている」状況でもあります。

 国の政策に大きな問題はありますが、そうは言いながらも現状の中で、県の「地域医療構想」を踏まえ、「市民のための市立川西病院」、「市民の命を守る総合病院」を、いかに存続させていくのが市民にとって「より良い選択」であるのか、議論していきたいとおもいますのでよろしくお願いします。

1.市立川西病院の経営形態について

1)医師確保に奮闘してきた努力が報われる経営形態へしていくことについて

・平成21年作成の「改革プラン」、23年「改訂改革プラン」の総括をしたうえでの「新改革プラン」に仕上げるべきだと思います。

・23年改革プラン作成は、医師が大量に辞めていったためと「新改革プラン(案)」の「はじめに」で明確に書かれています。なぜ医師が辞めていったのか、理由の根底部分を検証すべきではないでしょうか。残念ながらこの間の議論の中では明確に出されていません。

・市立病院としての使命を果たすために「総合病院である市立川西病院」という存続理由の一つである、不採算部門においても最後の命の砦であり、弱い立場の住民を支援する病院という「魅力」のもとでスタッフは結集し、勤務に励んでおられます。

① 大塩市政のもとで行われた、最初の改革プラン審議・作成過程で、「独立行政法人化」「現状顧みない高い目標設定」と私は認識しているのですが、市のトップを始め、声高くアナウンスされていったことにより、医療スタッフに対して、そのやりがい、目的を見失わせたところに原因があったと私は見ていますが、振り返ってどのようにとらえておられるのかお聞きします。

② またこの間、市立川西病院のスタッフも替わり、「医師・看護師」確保に奮闘されてきた皆さんの努力をどのように評価し、報いていくのか。公務員だからやって当たり前ということでは済まされない大変重要で大切な部分で健闘していただき、結果として、以前の医療スタッフ人員に届いてきているわけですから、「市立川西病院」を今の経営形態で、経営スタッフを中心に推進していくべきではないのか、と強く思いますがどうでしょう。

2)「公営企業会計」を経営形態から排除することは、「大塩」市政として白旗を高々に掲げるメッセージを市民、近隣住民へ送ることになることについて

・「市立病院事業経営改革審議会」の答申を受け、それを尊重しながらも、川西市としての態度を「加味」することができたにもかかわらず、新改革プラン(案)に「公営企業会計」による経営を選択肢から外したのはなぜか疑問が残ります。

・新改革プラン案として、市民へのパブリックコメント募集をする過程において、独立行政法人化・指定管理者制度活用・PFI事業導入の3つの選択肢を市民へ迫ったのは、それらの経営にたいして基本的に、「市長が指導する」立場に立てない「制度」への移行であり、強いては「市民の声が届きにくい」体制への移行である。実質的に「市民立川西病院」からの撤退にほかならず、それを「良(よし)」とするのか。

・もちろん議会も直接意見を伝える仕組みではなく、議員の一人として、市民に対して、いのちを守るための責任を放棄することにつながり、私はそれを許せません。

・市長として市民へそのようなメッセージおくることを「良」とするのか伺います。

3)経営の戦略的要素不足について

・どうしても私など「現状から」の発想でしか、病院経営を見ていくことができません。もしかしたら、医療上、地域住民が困っている事柄が存在し、それを市立川西病院に付加すれば、結果経営的にも向上するのではないかといった視点は具体的に発想しにくい分野でもあります。

 しかし強いて、地域住民にとっては、「なくてはならない病院」として位置づけしていくためにも、思い切った施策の展開を図るべきではないかと考え質問します。

① 「県の地域医療構想」でも、阪神北医療圏域では「高度急性期病床」が不足とあるとされています。「新改革プラン(案)」でも触れられていますが、ただそれを担うには今の市立川西病院の診療科目では担いきれない現実もあると認識します。ですから現状からの脱皮を図る必要性が生まれてくることになり、多分市立川西病院側では構想などは持っておられるのではないかと推測します。公営企業会計でやりたいと強く思っておられる面も垣間見えるだけに、新改革プランに「想い」を盛り込むことを含めて伺います。

 例えば未実施の「脳外科」の新設など、「高度急性期病床」の確保が条件にもなってくるし、伊丹市などはそれを声高に訴えもされていますが、

 市立川西病院は一方に建て替え問題も視野に入れての改革となるだけに、チャンスでもあるととらえるべきではないか。市税投入を「良」としていただける「新改革プラン」に、積極的医療科目の導入を加味することで、戦略として、地域住民の必要性として、財政的に好転させる意味からも、一つの「例」として出してみましたが、それに替わるものもあるかもしれませんが、今回の新改革プランが、前向きな対応策を考えてのことかどうか伺います。

② 国の決めた「医療介護総合確保推進法」は、多くの問題をはらんでいます。特に患者を病院から完治しなくても追い出していく内容など受け入れることはできません。介護においては地域へ責任を転嫁したり、「社会的責任で介護する」から後退する施策が盛り込まれているだけに、そのまま受け入れることはできません。

 ただ川西市はどこの行政区よりも先駆けて高齢化しており、高齢者の医療介護は喫緊の問題として、先駆的な取り組みが求められています。

 今議会の議案として「地域医療体制の整備について調査審議する『川西市地域医療懇話会』を設置する」が提出されています。それはそれで議案質疑をやっていただければということです。

 この間市立川西病院が取り組んできた地域連携室の取り組みの延長という観点でわたしは質問するもので、大変重要な部署であり、これからの川西病院の充実を図る部署だとも思っています。

 つまり戦略的に、訪問医療の分野で開業医の皆さんと連携強化することによる、「市立川西病院の患者受け入れ枠の増大」に取り組んでおられます。ここをより発展させていくことが「総合病院」として、通常総合病院同士で構想されている「再編・ネットワーク化」をしなくてもやっていけるポイントだと思っています。

 充実を図ることによって、対応する病床数が必要になってくるということで、経営の改善への戦略になると考えますがどうでしょう。

4)財政的見地から見た経営形態の「違い」について

・財政問題は避けて通れません。経営における税金の流れがどのように違うのか、その中で市民の税金を市民の命を守るために、経営上どこまで川西の財政として許容できるのかなど伺います。

① まずは経営形態の中で、「指定管理者制度導入」は、市の財政の好転へは今以上の市税投入で対応しなければ受ける事業者は現れないだろうと考えますがどうでしょう。

 PFI事業は審議会でも破たんしたやり方と批判されているように、市立川西病院の経営移管システムとしては成り立たないものと考えられます。
残るは独立行政法人への移行になります。そのような想定はされていると思いますがどうでしょう。

 それを前提で伺います。

② 残された唯一の道、「独立行政法人」化されれば、これまでの40億円の「累積債務」はどのようになるのか、

 これまでの建設費、改修費用など借金はどのように処理されるのか、「たとえばの想定」として伺っておきます。

③ 一般論として、医療スタッフの身分は「独立行政法人」が決めることになりますが、当面は今の市の医療従事者としての保障並みで推移しますでしょうが、それがどのように変化していくのか。

 当然利益が減れば即人件費削減につながっていきます。大幅な収入増は今のご時世で考えにくいからです。しかも組織上そのスピード・決定は「市議会」を通さなくて済みますから早いでしょう。医療スタッフの身分保障低下が懸念されますがどのような想定が考えられるのでしょう。

④ 不採算部門の国からの支出は当面行うと国も約束しておりますから、「国からの助成金」は変わらないと考えます。

 経営を好転させようとすると、不採算部分の診療科目を「ネットワーク化・共同化」の名目で廃止していくことも容易に想像できます。廃止される科目に対して近隣住民にとっては遠くの病院へかかる必要性が出てきます。川西市は経営に直接タッチができない状況の下、横目で見るしかないのでしょうか。

 また法定外で市として支援してきた部分がなくなり、独立行政法人としては厳しい経営のかじ取りになり、医療スタッフへの報酬等にマイナス影響が発生することも考えられます。現在の公務員の給与水準が維持できなくなる恐れも想定しなければなりません。しかし市として低下することに口出しできませんが、そのことによる医療全体の質の低下も発生しうることを放置していくことが想定されますが、市としては想定外の出来事で済ますことになるのでしょうか伺います。

⑤ 再編・ネットワーク化においては、兵庫県下において、県の指導の下、「地域連携法人化」も進められています。改革プラン審議会でも意見が交わされてもいます。川西の北部地域での「再編ネットワーク化」が推進されれば、不採算部分の廃止に繋がっていきます。そのほかの診療科目も廃止されていくことになりますでしょう。「医療難民」「妊婦難民」の発生も起きてきます。「総合病院」であればこそ、地域住民は安心して暮らしていけるのです。

 それらを内包した「市立川西病院・新改革プラン(案)」は抜本的に改善し、国へ提出していくべきと考えますがいかがでしょう。

2.キセラ川西整備事業終決へ向けてについて

1)「財政の実態」を明らかにしておくことについて

・地域内における土地の先行買い取り、住宅街区整備事業費、皮革工場等の移転補償費、区画整理事業費まで、多額の税を投入してきました。

・中でも移転補償費や土地の買いとりなどで利子など含め300億円を超える市税が投入されています。

 また今般は区画整理事業で国の補助金を含めて総事業費は約100億円です。

・いったい国費、市税、利子分を含めてどれだけ投入してきたのか、大きな項目・費目別で、明らかにしておくべきであり、その内容をお聞かせください。

2)区画整理事業における現時点での総括について

① 目的とされた「整備」が市の責任であらかた終ろうとしています。区画整理事業における当初予算に対して、土壌汚染対策費増を含めて、区画整理事業は「土地所有者が公平に負担する」という原則にのっとって行われたかどうかを歳出費としてはっきりしておくべきではないかと考えますが実態はどうでしょう。

② 公平の観点から外れ、「施主」である市が責任をとったと私が認識している予算段階でなかった土壌汚染対策費、また道路拡張費用など、どの程度の持ち出し分がありましたでしょうか。

 「区画整理事業」本来の在り方として、それは認められないと考えるがどうでしょう。

③ 東京都の豊洲市場の問題を想起する中で、

土地区画整理事業における、後から発生した土壌汚染対策において、「適切に処理」されているわけですが、

・汚染土壌の処理方法それ以前に安価に民間が処理した手法との違いまた問題点、・費用の見積もり金額の決定経緯、・処理運搬の経路、・処理場、・その搬出物の処理適合や重量のチェック方法と結果などは、記録として答弁できるものは答弁をお願いしたい。

 特に処理後の問題が惹起しないように監視することの大切さがあるとの思いでお聞きしておきます。

3)大規模集約換地の行方について

・大規模集約換地への大型小売店舗誘致が暗礁に乗り上げていますが、市に責任はないとしながらも、開発全体では「目玉事業」として「集約換地された土地の行方」は気になるところです。公費での支援はあり得ないと思うが、現在の情報としてどのようであり、公費での支援は全くないと判断されているのかどうか伺います。

4)「整備してきれいにしていく」ことが市民に対する責任としてきたことについて

① 上物は地権者の責任においてとなっていますが、敷地内に「複合施設」「消防関連施設」「公営駐車場」「公園」「改修された水路」「都市計画道路」など「公共施設」が占用されていきます。

 民地活用ならば、固定資産税、都市計画税などの収入で、「市の財政的効果」が現れますが、「公共施設」にはその収入がなく、市民が使っていただけるのが効果であると答弁されてきました。

 しかし400億円を超える投資に対する効果として、その考えだけで支出されるのは納得がいきません。具体的に収入としてどのように「変化」し、それが多額の投資に匹敵する効果だと言い切れるのか、考えを伺います。

② また従前の公共用地占用割合と従後の公共用地占用割合の変化はどうなっているのか、その裏返しの民地の割合はどうなっているのか伺います。

③ また「複合施設」「消防関連施設」建設に関係する土地の売り払い費用、建設費用など、市の総合的な「財産管理」の視点でどのように変化し、その結果市民への責任をどのように果たしていくのか伺います。

3.川西南部地域まちづくりの方向性について

1)自衛隊基地との隣接道路の整備について

① 協議が進み、実施する協議に入ってきていると思いますが、どのような工程になっているのか。

② 東西道路が整備対象になっていますが、併せてなげきの丘方面へ行く、南北道路も整備していく必要性があると思いますがどのようになっているのでしょう。

③ 当然のことながら「歩行者優先」道路としての整備であり、手立てとしてはどのようにされるのか、学童の安全対策はどのように考えておられるのかお聞きします。

2)なげきの丘プロペラ公園隣地整備について

・プロペラ公園隣接地空き地の整備内容と工程はどのようになっているのか。

3)下池周辺整備について

・急きょ、「中学校給食センター用地」候補地として名前が挙がってきましたが、下池公園に隣接する土地が決まってしまえば、池の存在する土地の活用にも変化が起きてくると考えますが、旧慣財産の廃止とともに、その後の活用としては、「公的活用」を考えていくべきと思いますが、内容と工程をお聞かせください。

「由さん」のくらしの便り 370号

川西市・2017年度税金の行方
施政方針演説・予算概要説明される

2017年2月 住田由之輔

「由さん」のくらしの便り 370号はこちら(PDFファイル)

【1面】

川西市・2017年度税金の行方
施政方針演説・予算概要説明される

予算の規模

一般会計       545億6900万円
そのうち市税     195億9659万円
     地方交付税 67億8000万円
     国庫支出金 80億2019万円
     県支出金  32億1914万円
     市債     78億9410万円

特別会計 408億8172万円
企業会計 162億764万円

主な新規・拡充事業

旧松山浄水場跡地を公園化 3億3111万円
黒川ダリア園の整備 300万円
花屋敷団地建て替え設計 8935万円
通学路に防犯カメラ 1960万円
学校空調設備設置 17億5919万円
東谷中学校区認定こども園建設 5億8625万円
川西中学校区認定こども園設計 2400万円
川西南中学校区認定こども園整備 1億80万円
市立幼稚園で預かり保育 201万円
3校の小中学校校庭整備 2150万円
中学校給食センター方式検討費 550万円
文化会館など複合施設整備 14億4684万円
消防本部など施設統合設計 6500万円
結婚新生活支援 720万円

◆主な議案

○東谷中学校区認定こども園建設契約 5億3028万円
○小中幼空調設置契約 29億1953万円
○地域医療懇話会設置
○空き家対策へ協議会設置
○市職員の配偶者の扶養手当削減など
○県が廃止する老人医療費助成制度を高齢期移行医療制度へ移行する整備

 皆さんが納めた税金が川西市ではどのように使われているか、知っていただく一番いい機会が3月定例議会・予算審査特別委員会です。
 すべて傍聴できますので積極的においでください。

議会日程
2月24日(金)、総括質問
27日(月)、総括質問
28日(火)、一般質問
3月1日(水)、一般質問
2日(木)、総務生活常任委員会
3日(金)、厚生常任委員会
6日(月)、建設文教常任委員会
7日~9日、一般会計予算委員会
13.14日、特別・公営会計予算委員会
24日(金)、議会最終日

【2面】

住田由之輔の一般質問・2月28日、3番目

1.市立川西病院の経営形態について

1)医師確保に奮闘してきた努力が報われる経営形態へしていくことについて
2)「公営企業会計」を経営形態から排除することは、「大塩」市政として白旗を高々に掲げるメッセージを市民、近隣住民へ送ることになることについて
3)経営の戦略的要素不足について
4)財政的見地から見た経営形態の「違い」について

2.キセラ川西整備事業終決へ向けてについて

1)「財政の実態」を明らかにしておくことについて
2)区画整理事業における現時点での総括について
3)大規模集約換地の行方について
4)「整備してきれいにしていく」ことが市民に対する責任としてきたことについて

3.川西南部地域まちづくりの方向性について

1)自衛隊基地との隣接道路の整備について
2)なげきの丘プロペラ公園隣地整備について
3)下池周辺整備について

市立川西病院問題を取り上げた理由

 市民の皆さんへも「市立川西病院・新改革プラン(案)」に対する意見募集を行い、180通を超える意見が届いたと聞いています。その結果は3月6日に議員協議会が開かれ、どのような意見であったか内容が報告されます。

 国は地方の公立病院「赤字」に対して、改善せよと「改革プラン」作成を指導してきました。

 約10年前のことですが、なかなか改善できないとして、国は再度「新改革プラン」作成を要求してきました。その中には経営形態を「独立行政法人」にすることを誘導する通達もあります。本来国と地方は対等の立場でありながら、地域分権が言われているにもかかわらず、政策を押し付けてきているのです。

 そもそも、最初から公立病院が赤字であったわけではありません。

 国が行った「医師数削減政策」で医師の数が減り、より地方の病院は医師不足に陥ったこと、毎年のごとく診療報酬の削減で経営を困難にさせてきました。赤字発生は国の責任でもあります。

 公立病院は、産科・小児科など「不採算診療(儲からない医療)」など、住民にとってはなくてはならない医療をしっかりと受け持ってきたのです。

 今回の「新改革プラン(案)」では、市立川西病院の経営が大変だから、①独立行政法人②指定管理者制度③PFI事業に委ねる提案になっています。市が直接指導できない仕組みを取り入れようとの提案です。

 北部地域における「命の砦」市立川西病院を、「市」が直接責任ある立場でたて直すべきであるというのが私の考えです。それを要求する質問です。

 

住田由之輔のブログ「『由さん』のくらしの便り」はこちら

2017年度予算要望書についての市側回答

日本共産党議員団は、毎年市に予算要望書を提出しています。
 12月27日に2017年度の予算要望を市長、教育長宛てに提出していましたが、その回答が出されましたので紹介します。

2017年度の予算要望についての市側回答(PDFファイル)

12月27日提出の「2017年度予算要望書」はこちら