市長提案に異論続出 大型ゴミ有料化は全会一致で削除 公民館有料化は延期に

2008年3月議会
市長提案に異論続出
大型ゴミ有料化は全会一致で削除 公民館有料化は延期に

市民の反対世論と日本共産党の論戦で一定の変化?
保守・連合・公明が値上げ先送り修正案提出

 大塩市長は、一斉に値上げ条例を提出しました。市民からは「値上げ止めよ」の請願も出される中、保守・連合・公明等日本共産党以外は値上げ時期を来年4月実施にする修正案を提出しました。修正案は、有料化・値上げを「先送りするだけ」と日本共産党は反対しました。

公民館有料化は設置目的にそぐわない =日本共産党議員団は原案・修正案にも反対=

 公民館の設置目的は、「住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与すること」と定めています。公民館の使用料はその設置目的から、本来無料とすべきものです。しかし、今回の公民館登録団体の有料化、貸し館の大幅値上げはその設置目的からしてそぐわないものです。
 「生活文化の振興、社会福祉の増進」は市が自らの事業として、推進を図っていくべき内容のものです。

 公民館登録団体の活動は、高齢者の生きがい、子育て支援、市民の幅広い交流・教養の場として、市民の社会参加を保障する公民館活動として様々な取組みがなされています。
 日本共産党は、これら登録団体の活動を「受益」ととらえて有料化しようとすることは、社会的・教育的観点からもなじまないものだと強く反対しました。
 一方、他の政党・会派は有料化・値上げを容認し、実施時期を7月1日から来年4月1日に変更する修正案を提出。日本共産党は「先送りするだけ」と修正案にも反対しました。

 他の貸し館も・・
 公民館だけでなく、市内会館の有料化・値上げを求める議案5件も審査されました。日本共産党は、コミュニティセンターの設置目的は「住民の自治意識の高揚と連帯感を深め、心豊かな地域社会の向上を図るため」、市民活動センターは、「市民が自主的かつ相互に共同して、不特定多数の市民の利益を主たる目的として行う非営利の社会貢献活動」を行う施設として位置づけられるなど、活動している市民が「受益」を受ける側ではなく、「受益」を提供している側であること。また、自治体そのものが「受益」を受ける立場にあることを明らかにしました。
 コミュニティセンターは、「地域コミュニティ協議会」が認めれば無料・・・など、「有料」「無料」の線引きの考え方・市としての方針が曖昧であることや市民を混乱させる内容であることも追及、「黒川公民館」「総合センター」は、無料のままの運営になることから、「平等」という観点からも、今まで通りの運営を堅持すべきと、値上げ案、修正案共に反対しました。

同意案3件・条例36件・補正予算9件が提案
日本共産党は同意案1件を不認定、値上げなどの条例8議案に反対(議案態度はこちら)

「日本共産党川西市会議員団ニュース」第24号(2008.5.15.)

日本でも貴重な弥生期加茂遺跡を保存せよ

2008年3月議会 一般質問 住田由之輔議員
日本でも貴重な弥生期加茂遺跡を保存せよ

 12月議会でこの問題を取り上げた後、遺跡資料館東側通路敷きで、日本の遺跡の中でも貴重な「環濠入り口」部分の遺構が発掘。これまでよりさらに環濠の数が増え、入り口通路に橋が架けられ、通路に沿って板塀か、柵が設置されていたのではないかと推測する遺構が出現。このように掘れば貴重な資料が出てくる加茂遺跡。まだ発掘は不十分であり、東側斜面地環濠は「買収してでも保存」すべきではないかと住田議員は迫りました。

集落の戦いや防御を考える上で重要 生涯学習部長 記録保存 教育長

 重要であると認識しているとの生涯学習部長は「確認発掘調査を実施、今後の推移を見守る」との答弁。ところが住田議員の再質問に対し、教育長は「開発を前提とした記録保存実施の方向でやむをえない」と、遺構の重要性を省みない、文化財を守る意思がまったくない発言でした。住田議員は、考古学者が高く評価している斜面地環濠の談話を持ち出し、壊さない方向こそ検討すべく要求。

「日本共産党川西市会議員団ニュース」第23号(2008.5.1.)

2008年春季号議会報告 2面

2008年春季号議会報告 2面 日本共産党川西市会議員団

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くらし支える川西市へ 全力でがんばる日本共産党

 3月定例議会では、くらしを直撃する値上げ案や有料化が目白押し。日本共産党議員団は、市民の声や実態を伝え、自治体としての責任・役割を追及し、市民の目線でくらしを守り抜く立場で、議案審査や請願採択に奮闘。大型ごみ有料化をやめさせました。

大型ゴミ有料化阻止 全会一致で

 「有料化はごみの減量になる」「税の公平化の観点で」との目的で、1品目300円から1,800円の料金設定、シールを貼り、戸別収集する提案がされました。
 共産党議員団は、有料化でごみは減らず不法投棄が増えること、経費を考えると赤字になること、公平というなら自治体固有の業務であるごみ収集は無料が原則と主張。
 「有料化は賛成だが、この案では市民の納得は得られな回という他会派と共同し、「大型ごみ有料化」削除の修正案を提出、可決しました、

与党から修正案続出の3月議会

値上げラッシュ

公民館使用有料化

 市民の社会参加を保障する公民館活動。そこで培われた市民力は市政の原動力であるにもかかわらず、受益者負担・税の公平化と、市独自の算定方法で登録団体の有料化、貸し館料値上げ。その他の施設も全て有料化、値上げする議案が、6議案提出されました。
 「急な値上げは市民の納得が得られない」と7月18実施を来年4月18まで延期する修正案が提出されましたが、日本共産党は、市民力の受益を受けるのは市そのものであること、社会的・教育的観点から有料化はそぐわない。延期すれば良いというものではないと反対。
(総合センターは、登録団体無料、料金値下げです)

留守家庭児童育成クラブ

 7月1日から、1ヶ月4,500円の育成料を7,500円に、延長保育料(6時半まで)を3,000円にする議案。他会派から「激変緩和」と育成料を来年3月までは6,000円にする修正案が提出。日本共産党は保護者の経済実態を考え、真の少子化対策・子育て支援を拡大すべきと主張し反対。

これは特別 中央北地区開発

 今まですでに246億3,600万円もの支出。その上、土地借り上げで1億5,000万円、土壌汚染対策は2億円を超え、さらに皮革工場の実態がないのに、皮革組合へ300万円補助金。財政が大変といって市民負担を押しつけながら、中央北地区開発は特別、いや異常な財政投入です。

庶民のくらし ますます 大変!

 大企業は大もうけしているのに給与は増えない。原油・小麦・トウモロコシ等原材料の値上げによりガソリン・小麦粉等や加工品が相継ぐ高騰。庶民のくらしはますます大変です。

学校グラウンドを利用した夜間照明設置、スポーツ広場整備の考え方をただす

学校グラウンドを利用した夜間照明設置、スポーツ広場整備の考え方をただす
一般質問 土谷議員

 ラン2006でスポーツ施設の新設及び指導者の育成と確保を、また今回は第4次川西市総合計画後期基本計画の中で、市民の笑顔と元気がみなぎるまちづくりとしてスポーツ・文化施設の充実を掲げていることについて2点を質問。
 近隣の民家などに迷惑のかからない高台にある多田東や北陵小学校グラウンドをモデルケースとした夜間照明設置の考えはないか。また、市民が気軽にスポーツができる環境を整える考えをただしました。
 市はスポーツ人口に比べ施設が少ないことを認めながら、「住民の協力が必要、経費がかかり現状は困難」
「整備は不可欠だが、後期基本計画の中で考えていく」と具体性のない答弁に終始しました。

「日本共産党川西市会議員団ニュース」第19号(2008.1.17.)

加茂遺跡 東側斜面地環濠の保存で歴史と自然を生かしたまちづくりを

加茂遺跡
東側斜面地環濠の保存で歴史と自然を生かしたまちづくりを
住田由之輔議員

歴史的価値がある国史跡指定拡大すべき

 地権者の理解が前提になるが国の史跡指定を拡充することで、開発される前に手立てをつくすことが必要と住田議員は訴え。今回もまた開発されることが決まった後から「手立てを講ずる一であり、教育委員会の手立ての遅さを批判。
 今回開発地の隣はすでにマンシヨンが建ち、貴重な斜面地環濠が破壊されてしまっている。もう写真でしか見ることができない。

加茂遺跡とは

 石器時代から集落が存在し、弥生時代中期が全盛で500名の人口であったと推計されている。周囲に環濠が掘られ、「敵の侵入一を防ぐ構造が明らかになっている。
 同じ時期、九州吉野が里遺跡は40ヘクタール日加茂は20ヘクタールと半分だが、構造は同じであり、歴史的に高い価値を持っている。しかもまだまだ十分な発掘調査はされておらないから、貴重な遺構も残っている可能性を秘めている。

現物の保存を

 住田議員は、川西の地にこれだげの貴重なものが存在するわけであるから、なんとしても現物を保存すべく強く訴え。またこれらを生かしたまちづくり、特に遊歩道の整備をやるべきだとも要求。
 教育委員会は、遣構調査を見守るとの消極姿勢に終始。

発掘調査で、集落への進入路が強固なつくりであったことが発覚

一般質問が終わった12月末、資料館東側道路の発掘調査で、集落への進入路にさらに3つ目の環濠と落とし穴的な溝が新たに見つかり、遺跡の貴重さが浮き彫りになっています。

「日本共産党川西市会議員団ニュース」第19号(2008.1.17.)